「サブスク」を理解しない企業が淘汰される未来 「ディズニー年パス」はサブスクと言えるか
レコメンデーションですごいのは、一般的にメジャーな人気作品以外、いわゆるニッチでロングテール的な作品やコンテンツの紹介もできることです。またレコメンデーションは、利用者が自ら検索しなくていいことも魅力です。
利用者はとくに何をすることなく、サービスを利用すればするほど、自分にフィットしたコンテンツやサービス、体験が提供されますから、ますます好んで使うようになっていきます。その結果、さらにレコメンデーション効果は高まります。ここまでくると、多くの人はほかのサービスに移ろうとは思いません。
顧客に最良の価値を提供し続けることが本質
サブスクリプションとリースの違いを理解していない報道を見かけるのですが、同じなのは年会費などの表面だけで、中身、サービスの本質は、まったく異なるものです。リースはただ貸しているだけ。一方、サブスクリプションは顧客に最良の価値を提供し続けることがサービスの本質ですから、データを取得することに重きが置かれています。
車におけるリースとサブスクリプションの違いで説明しましょう。リースであれば、車体そのものは新しくなっていきますが、サービスの質は変わりません。一方、サブスクリプションであれば、顧客は週末になると車を利用してキャンプに出かけ、釣りやスノーボードを楽しむことがわかった。そのような情報から、次からはアウトドアに向いたSUVを紹介する。コングロマリット的なサービスを提供している企業であれば、最新の釣り竿やボードの紹介も行えます。旅館の案内なども可能です。
このようにサブスクリプションはデータを徹底的に活用し、UX(顧客体験)を突き詰めていきます。逆に、データを活用しないサブスクリプションでは潜在性を生かせていません。
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