横浜「キリンとチーター」が共存する動物園の今 希少動物の宝庫でもある「ズーラシア」を探訪
正門から入ってすぐの「アジアの熱帯林」ゾーンに歩み入ると、植栽もジャングルっぽく、さらに進んで最初に出会うのがインドゾウ。広々とした展示施設内に二頭のインドゾウが悠々と現れ、こちらのテンションも一気に上がる。同じゾーンにはボルネオオランウータンやスマトラトラ、インドライオンなどの動物がいて、まさに本物のジャングルクルーズのような体験ができる。
さらに隣のゾーンへと移動すると、そこは「亜寒帯の森」。ホッキョクグマやアムールヒョウ、レッサーパンダなど、北極圏などの極地や山岳地帯、森にいる動物を見ることができる。
その先の「オセアニアの草原」ゾーンでは、アカカンガルーとエミューが同じ展示施設内で飼育されているといった具合だ。
草食動物と肉食動物が共存する「サバンナゾーン」
正門から最も遠い場所にあるのが「アフリカのサバンナ」ゾーンだ。
この広大なズーラシアは99年に開園し、16年間をかけて順次範囲を拡大していった歴史がある。その完成時にあたる2015年にオープンしたのがこのゾーンなのだ。
ここの見どころはなんといっても、キリン、グラントシマウマ、エランド、チーターの4種の動物が同じ柵の中で飼育されている「4種混合展示」だ。草原で俊足を活かして狩りを行うことで知られているチーターが、他の草食動物に食いついてしまわないのかと心配になるが、チーターは自分の身体より大きな動物は襲わないことが分かっているため、一緒に展示することができるのだそうだ。
この「4種混合展示」の周囲では、ライオン、ヒガシクロサイなどを見ることもできて、両者の展示施設の間は塀やネットなどで仕切られているのだが、まるで同じサバンナにいるように見える工夫がされている。ただ、このアフリカのサバンナゾーンは正門から徒歩約40分。正門から順番に見て回ると、ここに着く頃には動物を見る気力が無くなってしまっているかもしれない。そのため、「園内を巡回するバスで最初にサバンナゾーンに来て、それから園内を巡る方もいる」(広報の齋藤舞衣さん)という。
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