年収850万超の人がやるべき年末調整の節税術 重い税負担を少しでも軽くできる方法がある

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同居する親や別居している親に経済的なサポートをしている場合も、税金が安くなる可能性があります。

年金収入が一定額以下の親を経済的にサポートしていれば、「扶養」に入れることができます。同居しておらず、別居している親に定期的に仕送りしている場合も対象になります。

条件は、親が65歳以上で、収入が年金のみなら、年金額が158万円以下であること。控除額は親の年齢によって異なり、65~70歳では38万円(住民税の計算では33万円)、70歳以上では、同居なら58万円(同45万円)、別居では48万円(同38万円)です。

所得税や住民税は、所得が多いほど税率が高くなり、38万円の控除を受ける場合、税率10%の人なら軽減額は3万8000円、税率20%の人なら7万6000円です。実の子かどうかは問われませんので、夫か妻、年収の高い人が控除を受けたほうが有利です。

大学生など、20歳以上の子がいて、国民年金の保険料を負担しているという場合も、支払った全額が「社会保険料控除」の対象となり、所得から差し引かれます。

自身の社会保険料だけでなく、子の分も社会保険料控除を受けることができるわけです。子どもと同居していなくても対象になります。学生の間は、学生納付特例制度を利用すれば保険料を支払わなくて済み、加入期間には算入されますが、老後に受け取る年金額には反映されません。年金を増やすためにも、可能であれば親が代わって納付するのが理想的です。

年末調整の申請漏れは確定申告で手続きできる

すでに年末調整の手続きを終えてしまった、という人も、諦めなくても大丈夫です。年末調整で申告できなかった分も、確定申告をすれば控除が受けられます。2020年の分については、2021年の確定申告の時期に手続きすれば、2021年の住民税に反映されます。

また、還付を受ける(払い過ぎた税を戻してもらう)場合は、控除を受けられる翌年から数えて5年以内であれば、確定申告をすることができます。「3年前から親に仕送りしている」とか「2年前に妻と離婚してシングルファーザーになった」など、控除が受けられる人は確定申告で「還付申告」をしましょう。時期を問わず、いつでも手続きできます。

医療費控除や住宅ローン控除(初年度)、自然災害で損害が生じた場合の控除などは年末調整では手続きできず、確定申告が必要です。また、ふるさと納税で「ワンストップ特例制度」を利用していない人も確定申告が必要です。確定申告については次回以降に述べたいと思います。

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