じわり人気、代替肉使用「ソイバーガー」の正体 ロッテリア、モスバーガーが採用する「パティ」

拡大
縮小
ソイパティの選択肢が多いのがモスの特徴。写真は「ソイモスチーズバーガー」税抜き371円(筆者撮影)

またモスは、9種類のレギュラーメニューがソイパティにできるので、選択肢が豊富なところが特徴。ただ、モスの残念なところは、訴求をあまりしないことだ。グリーンバーガーやソイパティは取り扱っていない店舗もあり、事前に調べることも難しい。

筆者も、グリーンバーガーにたどり着くまでに数店舗足を運ばねばならなかったうえ、店舗に行ってさえ、置いてあるかどうかがぱっと見でわかりにくかった。六本木、秋葉原、表参道、銀座といった、本来ならインバウンドが多い界隈では、全国展開に先駆けて先行発売したので、メニューにある可能性が高いだろう。

日本のソイバーガー市場は今後、拡大していくか

フレッシュネスのザ・グッドバーガーは、低糖質バンズを使用。大豆との相性からか、醤油ベースのテリヤキソースを合わせた。あくまで印象だが、同チェーンのソイバーガーはしっかり味のソースを使ったことからも、なるべく大豆らしさを消して「お肉らしいガッツリ感」を出そうとしたのかもしれない。

フレッシュネスの「ザ・グッドバーガー」(税込み480円)。ソイパティに低糖質バンズを組み合わせた(筆者撮影)

反面、今回食べ比べた3チェーンの中では、最も「ソイミートを食べている」という印象も強く感じられた。

フレッシュネスではすべてのバーガーのバンズを低糖質に替えられる。筆者の好みではあるが、低糖質バンズはお肉との相性がよいように感じる。

ソイミートバーガーに共通して言えるのが、後口が爽やかという特徴。お肉のバーガーでは、食べた後、自分に肉の匂いがついてしまうのが気になる。また、満足感があっておいしいのだが、胸がいっぱいになる。

ソイバーガーにはそれがないので、例えば「今日はさっぱり食べたい」というときや、人と会う前、あるいは夕食のタイミングが夜遅くになったときなど、選択肢の1つにしてもよいのではないだろうか。

ほかに魅力的なメニューがある中で、ソイバーガーが一定の率で購入されているということに、日本のハンバーガー需要の変化、そして、市場成長の可能性も感じた。

圓岡 志麻 フリーライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT