衝撃の小ささ!「iPhone 12 mini」驚きの実力 最新プロセッサー搭載、5G対応、カメラ2基搭載

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幅は65mmを切っており、小さめの筆者の手にもすっぽりと馴染む、「久々に片手で安心して扱えるiPhone」となった点が魅力だ(筆者撮影)

iPhone 12 miniの軽さも際立つ。重量は133gしかなく、iPhone SEの148gより軽い。また前年モデルであるiPhone 11の194gとは61gもの差があり、まったく別の製品と言いたくなるレベルだ。確かにiPhone 12も162gへ軽量化に成功しており、手にすると見た目以上に軽いと感じた。しかしiPhone 12 miniと比べれば、29gの差がある。

iPhone 12 miniには、「デカいスマホの扱いにくさ」というストレスから解放してくれる軽快さがある。

最新プロセッサーと5G対応

iPhone 12 miniには、ほかのiPhoneシリーズと同様に、最新となる「Apple Silicon」、A14 Bionicチップが搭載されている。

ベンチマークはiPhone 12とほぼ同じで、Geekbench 5の値でシングルコア1500前後、マルチコア3900前後、グラフィックスは9500前後と、スマートフォン全般だけでなく、処理性能では中堅のノート型MacBook Pro 13インチの性能と肩を並べる。少なくとも2020年の段階では十分オーバーすぎる性能を示しており、2年程度は優位性を発揮し続けるレベルと言える。

加えて、次世代通信規格の5Gに対応する。現状、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3社の6GHz以下の帯域、いわゆるSub-6に対応しており、実効速度で300Mbpsから600Mbps程度の速度を目指していくことになる。ただし、エリアは現在スポットでの普及にとどまっており、筆者が試したNTTドコモは4Gの速度も非常に高速であるため、現段階で5G対応で何かが大きく変化するわけではない。ただし、将来5Gが普及してくると、高速大容量、低遅延といったメリットに備えることができる。

アップルはiPhone 12 miniについて「世界で最も小さな5G対応ハイエンドスマートフォン」であるとしている。この簡単な定義を実現するにはバッテリーという難題を解決しなければならない。

一般に、スマートフォンの画面サイズが拡大してきた経緯は、大きな画面が欲しいというニーズもさることながら、画面サイズ=端末サイズの拡大によって、搭載できるバッテリーを大きくすることができることが原因だ。高速通信、高い処理性能、スマートフォンへの生活依存をかなえるため、大きなバッテリーの搭載が不可欠となっていたのだ。

つまり、ハイエンドスマホでコンパクトというのは、矛盾しているともいえる。そこを解決したのが、高い省電力性能を備えるA14 Bionicチップの存在だ。処理性能はパソコン並みだが、つねに高い処理能力を発揮するわけではなく、なるべく休んでいる状態を作り出すよう努力する。その効率の高さ、うまさがiPhone 12 miniの心臓部に光る。

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