さらりと言いましたが、11月の第4木曜日にサンクスギビングをやるのはアメリカです。お隣のわが祖国カナダでは10月の第2月曜日です。どうも日本で生活していると、アメリカにしかない慣習や流行を「海外では~」と言ってしまうことがあるような気がしますが、どうでしょうか。
「この仕事は11月の第2週までに仕上げてほしい」。この時期こんなメールが飛び交い始めるのも、アメリカを中心としたグローバル企業の年中行事の1つです。こういう人はサンクスギビングの週には完全に音信不通になりますので、どんな理不尽を言われようとも連休前に済ませるべきことを済ませておくことを強くお勧めします。
アメリカでは七面鳥、日本ではチキン
サンクスギビングというと2つ有名なことがあると思います。1つは「七面鳥の丸焼き」。もう1つは最近日本でも普及してきている「ブラックフライデー」といわれるセール期間でしょう。
まず七面鳥ですが、これは日本ではまずお目にかからないです。そもそも七面鳥(それもまるごとの)が手に入らないということもありますし、実は七面鳥の丸焼きをやるためにはかなり大型のオーブンが必要です。そこまで大きなオーブンもないでしょうし、実は丸焼きは、じっくり火を通すため何時間もかかる相当手間のかかる料理です。いや、そこまで手間をかけてゲストをおもてなしするための休日なのです。そういう強い思いを持っていないとちょっとハードルが高いメニューですね。
そこに目をつけたのがかのKFC(ケンタッキーフライドチキン。実はKFCが正式社名ということは前にも書いたかと思います)です。同じ鳥類の料理なのでまあいいか、という気もしますが、欧米の人に日本人はクリスマスにケンタッキーを食べているよ、というとちょっと驚きます。いや、かなり驚きます。
イギリスのBBCでニュースになるくらい驚きます。前述のとおり本来手間をかけたおもてなし料理なのですが、それをこういってはなんですがファストフードのフライドチキンで済ませるとは!というわけです。まあKFCもおいしいので気にしなくていいと思いますが、このギャップは結構興味深いですね。
あれ? サンクスギビングの話をしていたのにいつの間にかクリスマスの話になりましたね。実はアメリカではサンクスギビングとクリスマス、両方の日に七面鳥を食べる習慣があるのです。カナダはじめ欧米諸国では基本的にクリスマスだけです。アメリカとカナダ、似たところも多いのですが、違いも意外と多いのです。
ちなみにこの七面鳥の丸焼きにはクランベリーソースという甘いソースをかけて食べるのですが、カナダ、アメリカ共にものすごく甘いという点は共通です。肉料理に甘いソース、ちょっと日本食にはない味ですねえ。
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