深田恭子「年齢の概念を無力化する」3つのスキル かわいさを保つアイドル女優は多くを語らない

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あらゆる年代性別の人から「かわいい」という見方をされる最大の要因は、1998年に初めてヒロインを務めたドラマ「神様、もう少しだけ」(フジテレビ系)から23年間、毎年主演やヒロインを務め続けていること。年代が変われば主演やヒロインを演じる女優の顔ぶれも変わるものであり、深田さんほど最も長い期間継続している女優はいません。

つまり、「主演やヒロインとして出続けていてブランクがないから、視聴者に加齢を感じさせにくい」ということであり、これが1つ目のポイント。ビジネスパーソンに置き換えると、「継続して現場の最前線に顔を出し続けていれば加齢を感じさせにくい」ということになります。

さらにこの23年間、深田さんの演じる女性は、「純粋」「素直」「奥手」「恋愛下手」なかわいらしいタイプが大半を占めていました。「似たタイプの女性をブランクなく演じ続けることで加齢を感じさせにくい」という状況につながっているのです。

実際、30代後半に突入してから出演した「初めて恋をした日に読む話」(TBS系)で演じた春見順子も、「ルパンの娘」で演じている三雲華も、深田さんが10代・20代のころに演じていた「純粋で恋愛下手」というイメージの役柄からほとんど変わっていません。

俳優にとって似たイメージの役柄を演じ続けることは難しく、2~3年程度なら継続している女優は少なくないものの、深田さんの23年間は、まさに異次元レベル。一部で「いつも同じ」「進歩しない」などの否定的な声もありますが、「23年間、視聴者と作り手のイメージを裏切らずに似た役を演じ続けてきた」ことが年齢の無力化につながっているのは間違いないでしょう。

視聴率には決して表れない愛情の深さ

ただ、深田さんが主演やヒロインを務めたドラマは、このところほとんどの作品が全話平均世帯視聴率1ケタ台に留まっています。

事実として30代に入ってから放送された「名もなき毒」(TBS系)、「女はそれを許さない」(TBS系)、「セカンド・ラブ」(テレビ朝日系)、「ダメな私に恋してください」(TBS系)、「下剋上受験」(TBS系)、「ハロー張りネズミ」(TBS系)、「隣の家族は青く見える」(フジテレビ系)、「初めて恋をした日に読む話」、「ルパンの娘」は、すべて1桁台に終わりました。

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