子供部屋がないほうが、家族仲がより深まる訳

在宅長時間化で親と子の居場所はどうなるか

在宅勤務が定着するなかで、親と子の距離感をどうつかめばよいのでしょうか(写真:xiangtao / PIXTA)

with コロナでは、親の在宅勤務の普及と同時に、子どもの在宅学習も増えた。いつもは職場や学校・塾にいる家族が、夜だけでなく1日中同じ家にいるという機会もあっただろう。

そうした環境下で、どういった住まいが互いに快適に過ごせるか、ひいては、住まいの中で「親と子の距離感」をどう取るかという点が、課題になってくる。この点について、ハウスメーカーのミサワホームでは面白い研究をしている。

子どもの4つの成長ステージ

ミサワホーム総合研究所では、住まいにおける子どもの学ぶ環境づくりを課題に挙げ、「住宅内の学ぶ場所の設計指針」を作った。それが、2011年に発表した「ホームコモンズ設計」だ。東京大学とEduce Technologiesに協力を仰ぎ、ピアジェなどの発達心理学の成長段階を参考にして、4つの成長ステージをまとめた。

(出所)ミサワホーム資料(監修)山内祐平/Educe Technologies/東大教授)

第1ステージ(0~1歳の乳児期)は、「経験から五感を育む時期」なので、安全に見守られる環境が必要だ。乳児期には、リビングの一角に遊び場を設けるのがよいという。

第2ステージには、子どもの好奇心を刺激するモノがたくさんあるキッチンに、子どもの居場所を用意するプランを提案(写真:ミサワホーム提供)

第2ステージ(2~6歳の幼児期)は、「体験から想像力と語る力を伸ばす時期」なので、親との対話を重ねることが大切だ。

ミサワホームでは、調理の加工過程を見せることなどが、さまざまな想像力を育むことから、キッチンの手元が見える場所に‟子どもの居場所”を設けて、対話の機会を創出するプランを提案している。

第3ステージ(7~12歳の児童期)は、「興味から意欲を引き出す時期」。子どもはさまざまなことができるようになるので、できたことを認めてあげて承認欲求を満たすことが重要になる。それには、親から子どもの姿が見える場所に、子どものデスク環境を用意するのがよいという。

第4ステージ(13~21歳)は、「対話から思考をつける時期」。この時期以降は家族の生活時間がすれ違うようになるので、家族で共有できるライブラリーがあると、各自の様子を感じ取ることができる。

次ページ専用の席があるホームコモンズ
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