「相談」で相手を傷つけないための3つの心がけ 「沈黙」は大切な時間、ゆったり待つことが必要

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(3)アドバイスは極力しない

つい、「こうしたほうがいいよ」と、よかれと思ってアドバイスをすることはないでしょうか。とくに、似たような経験があったり、知っていることに対しては、つい話をしたくなるものです。さらに、相手のことをよく知っている親しい間柄だと、「きっとこうだろうな」という想定をもとに、助言したくなる気持ちも起こってきます。

でも、これは、聞いている側の勝手な思い込みや価値観が先行することが多いので、注意する必要があります。いくら親しくとも、相手と自分は違う人間です。同じような経験があっても、あくまでも「同じよう」なだけで、まったく違う別の経験なのです。

自分の言いたいことより「相手の気持ちを受け止める」

話を聞いているつもりが、実は、自分がしゃべっているということにもなりかねません。もちろん、場合によっては体験談を話すことで救われることもあるとは思います。しかし、基本は、相手の話を聞くことであって、指示したり、コントロールすることではないということを心に留めてほしいのです。「相手の気持ちを受け止める」ことは、自分の言いたい気持ちを抑えることでもあり、忍耐も必要です。

話を聞くことは、スキルではなくマインドが大切ですが、相手のためを思って、さらに傷つけてしまうことがないよう、この3つのことを心に留めていただければと思います。

最後に、私が信条としている言葉で締めくくりたいと思います。

「この世で、たった1人でも受け入れてくれる人がいれば、また頑張って生きていける」(カール・ロジャーズ)

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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