AppleWatchの進化に見た「家族囲い込み」の要諦 オンライン需要に引っ張りだこのiPadも刷新

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こうした新しいデータを扱うため、プロセッサーはよりパフォーマンスを強化したS6が搭載された。iPhone 11に採用されたA13を元にしたデュアルコアチップとうたっているため、7nmプロセスで処理性能と消費電力のバランスを向上させているものとみられる。なお、バッテリー持続時間については、18時間と変化はなかったが、充電速度は20%向上しており、睡眠計測の前後の継ぎ足し充電の効率性を高めた。

時計としての魅力も向上している。新たにブルー、(PRODUCT)REDのアルミニウムケースが追加され、ステンレススチールモデルではゴールドがより明るい色に改訂されるなどの変化があったほか、バックルなどがない「ソロループ」と呼ばれる新しいバンドをコレクションに追加した。腕をスポッと通すタイプのシリコンや、シリコンやプラスティックのリサイクル素材で作った糸を編み込んで伸縮性を持たせたブレイデッドソロループも登場した。

価格は40mmのGPSモデルで4万2800円(税抜)~となっている。

Apple Watch SEは子どもとお年寄りがターゲット

Apple Watch Series 6とともに新たに登場したのがApple Watch SEだ。すでに2016年から廉価版となるiPhone SEが存在していたことから、このモデルは「性能を犠牲にしない廉価版」という性格であることがわかる。ハードウェアとしては、2年前のApple Watch Series 4から心電図センサーを取り除き、チップを1年前のS5に置き換えたモデルだ。アルミニウムボディのみが用意され、価格は40mmのGPSモデルで2万9800円(税別)~と、日本ではSeries 6に比べて1万3000円安く設定された。

新たにラインナップに追加されたApple Watch SE。279ドル~という価格設定は、スマートウォッチラインナップにミドルレンジを新たに設定した(写真:アップル基調講演ビデオより)

最新モデルと同様、44mm・40mmの縁まで敷き詰められた有機ELディスプレーを備えながらも、上位モデルで実現してきた常時点灯ディスプレー採用は見送られた。また血中酸素濃度や心電図の計測もできない。しかしそれ以外は、最新モデルと同じソフトウェアが利用できる。このモデルのターゲットは、Apple Watchを初めて手に入れるユーザーにちょうど良いだろう。なお、2017年発売の旧デザインモデル、Apple Watch Series 3もラインナップに残され、38mmのGPSモデルで1万9800円(税別)~だ。

こうしたミドルレンジ、廉価モデルの強化と合わせて追加されたのがwatchOS 7の新機能「ファミリー共有設定」だ。

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