「メンズメイク」にハマる30代男性が増えるワケ 予想外に広がる日本人男性のメイク市場
近年、日本でメンズメイク市場が、一気に盛り上がりを見せている。
高級外資系ブランド「シャネル」が「BOY DE CHANEL(ボーイ ドゥ シャネル)」を立ち上げたのは、2018年のこと。ファンデーション、リップクリーム、アイブロウペンシル(眉を描き足すもの)の3アイテムから始まり、その後もラインナップを増やしている。
国内ブランド「THREE(スリー)」も男性向けの商品が好調だ。2018年に立ち上げた新ライン「FIVEISM × THREE(ファイブイズム バイ スリー)」の広告ヴィジュアルには人気俳優・吉沢亮さんが登場。その他も、百貨店に売り場を持つ高級ブランドが続々と男性モデルを起用している。
メンズコスメは、手軽・安価に買えるドラッグストアにも広がっている。ヘアワックスなどで知られる資生堂のメジャーブランド「ウーノ」は、男性用リップクリームやBBクリーム(ファンデーション下地・日焼け止めなどの機能を補うアイテム)を2020年9月上旬から販売開始。2020年は新型コロナウイルスでメイクアイテム全般の消費が落ち込んでいるが、各社はメンズメイクアイテムで新たな市場を狙っている。
男性たちは、なぜメイクをし始めたのか
それにしても、日本の男性たちが化粧をするというのは今まで一般的だったとはいえない。いったい何をきっかけに美容に目覚め、化粧でどんな喜びを感じているのだろうか。実際に、普段からメイクして出勤しているという会社員の小笠原さん(31)に話を聞いた。
小笠原さんは10代の頃から、濃い体毛がコンプレックス。仕事をするうえで清潔感が欲しいと考え、どうにかヒゲをカバーしたかったが、毎朝ヒゲをきれいに剃っても、午後には青くなってきてしまうのが苦痛だったという。剃刀負けで、肌も荒れてしまったそうだ。すがる思いで手にしたのが、BBクリームだった。
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