日本企業「滅びないため」して欲しい3つの質問 コロナが最後の危機と思ったら大間違いだ

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コロナ危機で転換を迫られている日本企業が、今自問すべき3つのこととは(写真:PIXTA)

ここ半年近く、世界は未曾有の混沌の中へと放り込まれた。個人の生活においても、ビジネス的視点からも私たちは問題に直面し、ニュースや状況が毎日のように変わる日々の中で、突如、世界でいったい何が起きているのか理解することが難しくなった。誰もが不安と混乱を感じてきた。

危機というのはそういうものだ。意思決定をするにも、ストレスの多い状況下で決断を下さなくてはならない。危機的状況下で下された決定のすべては、平時における決定よりも将来にずっと大きな影響を及ぼす。情報が多すぎることがかえって、いい解決策を見出し、成功に導く計画づくりを困難にしている。

危機を回避することはできない

一方で、経済メディアなどを読むと、そのどれもがほぼ例外なく、「危機はいかにチャンスとなりうるか」について書いている。個人的には、本当にそう言えるのか、いくらかの疑問が残る。

危機は誰しもの人生において訪れるものだが、それは必ずしも改善や向上のための好機とはならない。危機がトラウマに繋がったり、物事の終焉を招いたりすることもしばしばある。

私たちは皆、人生を通してさまざまな類の危機に遭遇する。その結果は決して前向きなものとは限らないし、今回の危機がもたらした究極的試練を前に、生き残ることのできないビジネスも多く存在するだろう。

しかし、1つ確かなことは、「危機を回避することはできない」ということだ。誰の人生においても、どの経営者や事業にも危機は訪れるし、それに対処するしか道はない。

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