GMはここ30年で最良の資本構造に転換できた--アルバート・コッチ アリックスパートナーズ副会長兼マネージングディレクター

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 第三には、計画をきちんと策定し実施に移して成果を見ることになるが、責任の所在を明確にさせる力を持っていない経営陣だ。これら三つの要素は、有効に機能しない経営陣の共通点と言えるだろう。

--先ほどの4原則に照らした場合、自動車や小売り以外でも構造的な課題を持つ業界があるのでは。

変化が非常に激しい電機・通信業界。技術進歩があまりに速いため、一夜にしてビジネス全体が変化してしまう業界だ。今日の状況だと、住宅業界にちょっとでもかかわりがある業界は潜在的な問題を抱えていると言わざるをえない。商業不動産に関与している金融・不動産業界もそうだ。また、航空業界も問題。アメリカでは数年間、航空業界で大規模な事業再構築が続いてきた。

--日本ではJALが経営破綻しましたが、アメリカの航空業界の再生はどう進められたのですか。

たとえばチャプター11を申請したデルタの場合は、まずキャパシティを減らし、それに対応して航空機機材のフリート(機種)も変えた。フリートそのものを変えると、路線体制も変わる。ほか、営業面での油価や人件費などのコストを低下させることもでき、再生に歩み出せた。

--アメリカの破綻法であるチャプター11は、再生する企業にとって使いやすいものなのですか。

破綻企業を将来競争できるような形に再構築していくには、債権者にとって企業の経済価値を最大限維持する形が必要だが、それが可能な仕組みが組み込まれている。また、チャプター11を使わなかったら、失われてしまったであろう雇用も維持できる形で再構築できる。

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