GMはここ30年で最良の資本構造に転換できた--アルバート・コッチ アリックスパートナーズ副会長兼マネージングディレクター

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--消費低迷で厳しいのは小売業も同じ。再生への最大のキーは。

これまで1年間に、ずいぶん多くの小売業の再生と再構築が起こったが、最終的には清算や廃業に追い込まれたケースが多い。事業再生をするためには、資本に対するアクセスがなくてはいけないが、資金を手当てできない状況が大半だ。というのは、小売業の場合、ほとんどすべての資産を、担保供託しているケースが多いからだ。

再生案件として手掛けたKマートの場合は、まだ担保として提供していないものもあったので、企業としてのサイズを適正化させることで再構築できた。

企業凋落の4兆候とダメ経営者3要素

--破綻する企業に、共通項はあるのですか。

企業凋落の兆候を示す重要指標として、四つの原則がある。まず、マージンが圧縮されることで「収益・利益率が低下」すること。すると債務が増え、次第に「過大な負債または過少な資本」となる。さらに「情報システムが脆弱」である点だ。衰退の歯止めをかけるために何を変えなくてはいけないか、ということがはっきりと見えてこないという問題が起こる。四つ目は「業界全体の低迷」。これら4原則が生じると、企業によってスピードこそ違え、凋落に向かっていく。

--衰退していく企業の経営者に共通する点は。

会社が大変な状況であるという現実を否定するというか、それを受け入れられない経営陣は問題。第二には、問題箇所を直視するのではなく、一時的な市場の状況変化に原因があると外部の変化のせいにする経営陣。その結果、根底となっている問題にきちんと対応できない。アグレッシブな行動をとらなくてはならないのに、非常にスローな対応であったり、行動をとろうとしなかったりする。

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