三井不、「コロナ時代のマンション」開発の裏側 在宅に合わせ間取りを変更、共用部にも一工夫

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――平均坪単価は400万円前半のようです。他方で、2016年竣工の三井不レジデンシャルなどが販売した「勝どきザ・タワー」はおよそ坪300万円でした。

(パークタワー勝どきの対岸に立つ2015年に竣工したタワーマンションの)「ドゥ・トゥール」は、販売初期は坪300万円後半に設定していたが、売れ行きが好調だった。パークタワー勝どきは商業施設と住宅などの複合再開発で、駅直結という利点もある。水辺に面していて住環境も整っている。

――価格も「ニューノーマル」になるかと期待していたのですが。

なかなかちょっと厳しいですね(笑)。

30~40代のパワーカップルを想定

――11月より始まる第1期1次販売では、最多販売価格帯が9000万円台となかなかの金額です。想定する客層は。

モデルルーム室内の風景。事前案内会は9月から始まる(撮影:梅谷秀司)

年齢層は30~40代が多い。パワーカップルなら世帯年収で1500万から2000万円が中心になるだろう。マンションを初めて購入する層からは、港区も検討しているという相談が多い。具体的には、(販売中のタワーマンションである)「白金ザ・スカイ」との比較が多い。

港区と比べ、勝どきなら同じ価格帯でも広い住戸が買える。ほかには「ブランズタワー豊洲」や「ブランズタワー芝浦」、広域では「プラウドタワー東池袋ステーションアリーナ」と比較する客もいる。

周辺ですでにマンションを購入している層からの住み替え需要も多い。現在の住居を売却して得た資金を活用して、広い部屋に移りたいというニーズだ。勝どきなら銀座に近く、予算的にも無理をせず住み替えられる。

――割安感が売りだった過去の湾岸エリアを考えると、隔世の感があります。

周辺の新築マンションの販売価格や、中古で流通しているマンションの価格を参考にした。われわれとしてはマーケットを加味した価格だと考えている。実際、足元の問い合わせ件数はかなり好調だ。

一井 純 東洋経済 記者

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いちい じゅん / Jun Ichii

建設、不動産業の取材を経て現在は金融業界担当。銀行、信託、ファンド、金融行政などを取材。

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