三井不、「コロナ時代のマンション」開発の裏側 在宅に合わせ間取りを変更、共用部にも一工夫
――具体的には、どの部分の設計を変更したのですか。
専有部については、洋室を書斎に変更できるプランを用意した。標準プランでは(リビングを通って洋室に入る)リビングインの間取りだが、音漏れが気になるという声があったため、リビングを通らず廊下からそのまま書斎に入れるようにし、(仕事をしていても)生活音が気にならない動線にした。
また、サービスルームのあるプランについては、希望があれば書斎として使う際に照明器具などが設置できるようコンセントを新設できる。
運動不足対策に筋トレグッズも
――共用部についても大幅な変更がありました。
1つは、(ミッド棟3階の)コミュニティスペースだ。勝どきプロジェクトはもともと、東京五輪後に訪れるであろうライフスタイルの変化を見据えていた。共働きが増え、会社以外で仕事をするニーズが高まっていく。
他方で、勝どきエリアには仕事用のちょっとしたスペースが少ない。住民以外も利用できる施設を設けることが再開発の要件となっていたこともあり、(コロナ前は)コワーキングスペースを整備する計画だった。
ところが、コロナを受けて在宅勤務だけでなくテレビ会議も増えたため、(コミュニティ)スペースの一部を急きょ個室ブースに転用した。ほかにも会議室やコピースペース、ロッカーなど、シェアオフィスをイメージした空間に変更した。
(ミッド棟8階の)パブリックスペースにも手を入れた。通勤が減って運動不足という声があったので、フィットネスルームに筋トレグッズを設置し、パーソナルスタジオには動画を見ながら運動ができるようモニターを搭載した。
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