電気・ガス業のトップは大阪ガス(542.0点)。人材活用83.8点、環境96.0点、企業統治+社会性96.0点だった。
環境は、ISO14001国内・海外100%取得や事務用品のグリーン購入比率100%などの数字が高かった。国内外での風力・太陽光発電の推進や生物多様性保全の取り組みも進めている。
2位は東京ガス(541.7点)で、トップに僅差で及ばなかった。3位に電力トップの関西電力(520.8点)。4位中部電力(512.6点)、5位東北電力(498.3点)と続く。
陸・海・空運/倉庫のトップはANAホールディングス(550.8点)。人材活用100点、環境86.7点、企業統治+社会性93.8点と、人材活用に強みを持つ。障害者雇用率2.60%、女性管理職比率14.6%、月平均残業時間8.4時間などの高い数字が並ぶ。
社員の健康管理やメンタルヘルス対策の強化、配偶者の勤務地転居に併せて、東京・大阪間の異動希望を申告可能な客室乗務員「かがやきサポート制度」など、多くの取り組みも行われている。
2位は日本航空(534.4点)、3位が東日本旅客鉄道(JR東日本、529.2点)で、ここまでが総合100位内。以下、4位西日本旅客鉄道(JR西日本、523.3点)、5位日本郵船(518.8点)と続く。
この業界は新型コロナウイルスの影響が直撃している。今後もしばらく厳しい経営状態が続きそうで、CSR活動のうち、社会貢献的な取り組みは後退せざるをえないだろう。
その中で企業の社会的責任を果たすために何をすべきかを考えてくことが、今後の浮沈にもつながっていくはずだ。
三菱商事が伊藤忠を抑え卸売業トップ
情報・通信業は1位KDDI(575.0点)、2位NTTドコモ(572.6点)、3位日本電信電話(NTT、569.0点)の上位3社が、総合ランキングでも同じ順位というハイレベルな業種だ。
4位はZホールディングス(旧ヤフー)で549.7点。5位NTTデータ(543.0点)までが総合100位内で、NTTグループの存在感が強い。
卸売業のトップは三菱商事(553.0点)。人材活用93.9点、環境92.0点、企業統治+社会性92.7点だった。
低炭素社会への移行や次世代ビジネスを通じた社会課題解決などをマテリアリティに掲げる。中南米のコロンビアで年間約300世帯の小規模コーヒー生産農家に対して技術支援や教育プログラムを通じて品質向上・増産を目指す支援など、グローバルで取り組んでいる。
2位は、6月に「時価総額が三菱商事を上回り総合商社トップになった」と話題になった伊藤忠商事(548.1点)。以下、3位三井物産(546.2点)、4位住友商事(541.6点)、5位豊田通商(539.2点)、6位双日(529.1点)と例年同様、大手総合商社が上位を占めている。
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