安倍「体調不安説」に永田町がざわめき始めた

慶応大学病院「日帰り検診」に広がる臆測

8月15日の終戦記念日に千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れた安倍晋三首相ら(撮影:つのだよしお/アフロ)

炎暑の中、政界が安倍晋三首相の体調不安説にざわめいている。

8月上旬に一部メディアが「執務室で吐血」と報じたのをきっかけに、各メディアが安倍首相の挙動の不自然さなどを取り上げ始めた。休暇をとった17日には都内の病院で長時間の日帰り検診を受けたことで、早期退陣説など政界の噂に尾ひれがつく状況となった。

吐血情報については菅義偉官房長官が「まったく問題ない」と否定し、日帰り検診も、側近らが「体調に万全を期すための検査」と力説した。周辺によると、安倍首相は18日も終日静養し、19日から公務を再開する方針だという。

広がる「体調不安説」

8月に入って以来、6日の広島、9日の長崎での記者会見での応答ぶりや15日の終戦記念日での一挙手一投足など、安倍首相が傍目にも精彩を欠いており、体調不安説が広がっていた。

8月24日には、大叔父の故佐藤栄作元首相の持つ連続在職最長記録を更新(2799日)して「最長首相」の勲章を独占する。9月には党・内閣人事を断行し、態勢立て直しを図るとみられている。

ただ、第1次政権の2007年9月には、持病の潰瘍性大腸炎の悪化で突然退陣表明した過去もある。当面は安倍首相の体調が政局の焦点となる。

春からのコロナ感染拡大への対応で、月2回程度の記者会見をこなしてきた安倍首相は、通常国会閉幕直後の6月18日を最後に本格的な記者会見は開いていない。ほぼ毎週開催される衆参両院の閉会中審査にも出席せず、野党などからは「巣ごもり首相」と批判されていた。

東京ではコロナ第2波ともみえる感染再拡大が始まり、7月中旬以降には全国に拡大した。政府は経済優先を理由に、観光業救済のための「GoToトラベル」の前倒し実施を強行。感染拡大を恐れる自治体などから「なぜ今なのか?」との批判を浴びた。

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