コロナ時代は「SDGsの落とし穴」に気をつけろ ベニオフCEOの志と日本企業の精神は同じだ
サステイナビリティとデジタル、グローバルズの3つを合わせて、私は「新SDGs」と呼んでいる。現行のSDGsがサステイナビリティ一辺倒であるのに対して、デジタルとグローバルズという視点を組み合わせることで、CSV経営を実践することが可能になるはずだ。
そして第3の限界は、時間軸が短い点である。現行のSDGsは2030年のゴールだ。賞味期限はあと10年しかない。
しかしサステイナビリティは、世界の人口が100億人に達する2050年が、大きな分水嶺となる。デジタルは、AIが人間を超えるとされる2045年がシンギュラリティ(技術的特異点)として注目される。
そして、グローバルズの非連続点は、中国の建国100周年にあたる2049年である。同年に中国はアメリカを超えて、世界の頂点に立つことを目指しているからだ。
このように新SDGsでは、2050年を見据え、そこからバックキャストして非連続な一歩を踏み出すことが求められているのである。
基軸としての志
さて、この新SDGsの基軸となるのが、中心を貫く志(パーパス)である。
例えば、「未来の子どもたちに何を残せるか」という志を軸に、サステイナビリティが共感の輪となって広がっていく。デジタル・プラットフォームの上では、志を共有した顧客や事業者群が、共創関係を築き上げていく。そして分断された世界をつなぎ直していくためには、志が結節点の役割を担うはずだ。
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