50代からの起業「不向きな職種」「向く職種」の差

起業に成功したアラ還7人のケースを一挙紹介

O木さんは元々はゼネコンの社員でした。40代でエンジニアリング会社に転職し、そこで技術者専門の人材紹介サービスを企業内起業したのですが、やっていくうちに社内では異質な事業となってしまいました。結局、O木さんが50代になったときに自身がMBO(マネジメントバイアウト)、つまり会社を買い取って経営することを決断し、かれこれ十数年になります。

多額の設備投資が必要な事業ならともかく、元手がさほどかからないサービス業なら、こうした起業パターンはさほど珍しくはありません。

起業と似たパターンとして、外資の日本法人に勤務していたものの、アジアの拠点を香港、シンガポール、中国に移すことになって、日本での業務を任されたり、代理店として日本での展開を任されるケースもあります。

D門さんは外資系証券会社を退職後、いくつか企業を興したものの軌道に乗せられずにいました。捲土重来の思いで、40代半ばで起業した輸入代理店でなんとなるかと思った矢先、バルブ崩壊でまたも失敗。

再び50代で商材を変えて輸入代理店を再開させたところ、ある商材が時流に乗って急伸しました。海外の本社から、代理店ではなく日本法人として活動するよう依頼され、これが大当たり。60代となった今では、成功者として仕事もプライベートも満喫しています。

D門さんの直近の十数年だけを知る人にとっては、大成功した人というイメージですが、なんとかなったのは50代以降です。それ以前を知る人にとっては「何をやってもうまくいかない人」だったのです。起業に失敗したものの大逆転したケースです。

50代の起業に向かない業種

一方、50代の起業に向かない業種もあります。

例えば、設備系の会社で20年、30年とメンテナンスで顧客と付き合っていく場合、下請けの業務以外では50代での起業はまれです。なぜなら発注先にとっては「いいモノを作ってもらっても、20年後、30年後は誰がメンテナンスしてくれるの?」となってしまうからです。そういう意味で、「起業適齢期」がある業界は、存在します。

また、製造業や通信系などは1人ではやれることが限られてしまい、起業に向かない業界といえるかもしれません。ご自身の業界特性も勘案しておきましょう。

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