コチドリの最期は時にあっけないがゆえに尊い 天敵を巣から遠ざけるため自らがおとりになる

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実際に敵につかまって命を落とす親鳥もいることだろう。

敵を見つけて、鳴き声でヒナに警戒をうながした親鳥は、声を上げながら敵の前に躍り出て敵の注意を引くと、地面にかがみ込んで、大きく広げた翼を引きずりながらバタバタと震わせて見せるのである。

敵が近づけば、親鳥は向きを変え、ゆっくりと敵から離れていく。敵に襲われないように、一定の距離を保っているのだ。敵のようすを慎重にうかがいつつ、敵が近づけば、遠ざかり、敵が来なければ、必死に翼を震わせて敵をおびき寄せる。

少しずつ、少しずつ、親鳥は敵から離れていく。そして、敵を巣から遠ざけるのだ。少しずつ、少しずつ。もう少し、もう少し。あともう少しだけ巣から離れれば、親鳥はパッと飛び立って敵から逃げるのだ。

しかし、今回は敵の方が上手(うわて)だったようだ。

一瞬速くイタチが襲いかかり、親鳥の首元に食らいついた。と言うが早いか、親鳥をくわえたままイタチは、走り去っていった。

それで、おしまいである。

コチドリたちの親の行動は単なる本能なのか?

コチドリは必死にヒナを育ててきた。

必死に敵に立ち向かった。

そんなドラマも、終わりはあまりにあっけない。

残されたヒナたちは、その後どうなるのだろう。

実際のところ、コチドリの寿命はよくわかっていない。

厳しい環境で生きるコチドリは、寿命を全うするということがほとんどできないのだ。

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多くのコチドリたちが、こうしてあっけなく命を落としていく。

コチドリたちは、命をかけて子どもを守る。それがコチドリの子育てである。

子どものためには、自分の命は惜しくない。それがコチドリの親なのだ。

コチドリたちの親の行動は、単なる本能にすぎないのだろうか。

それを本能だと言ってしまえば、そうなのかもしれない。

しかし、本能でないと言えば、それが真実かもしれないのだ。

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