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トヨタが「サポキー」で臨む安全装置の新境地 ペダル踏み間違いを減らす新システムを発売

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  • 塩見 智 ライター、エディター
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前述の東池袋の事故で高齢男性が運転していたのは、プリウスだった。プリウスは保有台数が多いがゆえに事故件数も多く、報じられる機会も多いため、「事故発生率が高いクルマなのではないか」と誤解されがちだ。しかし、実際にプリウスの事故発生率が、ほかの車種よりも高いというデータはない。

サポキーをプリウスから商品設定したことについて、トヨタは「代表的車種だから」と答えるにとどまるが、とくにフルモデルチェンジやマイナーチェンジのタイミングではないプリウスに最初に商品設定したのは、そういった誤解を解きたいという思惑もあるはずだ。

幅広い層が乗る販売台数の多いモデルだけにプリウスによる事故が目立ってしまう側面がある(写真:トヨタ自動車)

また今回、サポキー発売とともに、後付けの踏み間違い加速抑制システムもバージョン2へと進化した。

従来の「車速が10km/h以下で障害物を検知した場合に急なアクセル操作をしても加速が抑制される」「後退時に車速が5km/h以上に達した場合に加速が抑制される」という機能に、新たに「30km/h以下で走行中に急なアクセル操作をすると加速が抑制される(障害物の有無関係なし)」が加わった。

また、従来の「車速が10km/h以下で障害物を検知した場合に急なアクセル操作をしても加速が抑制される」機能は、バージョン2では障害物の有無に関係なく作動するようになっている。この変更に伴いリアのセンサーが廃止され、バージョン2の価格は3万8500円とバージョン1の5万6100円から値下げされた。

リーディングカンパニーとしての姿勢

トヨタは「RAV4」「ヤリス」「ハリアー」と立て続けにヒットを飛ばすほか、「GRスープラ」「GRヤリス」と華やかなスポーツカーも発売して話題を集めているが、一方で高齢者の踏み間違い事故という地味だが喫緊の対策にも余念がない。また同社は、災害時の電源確保の選択肢を広げるべく、これまでオプションだったプリウスの給電機能を標準装備とした。

専門メディア、経済メディアに取り上げられやすい走りの楽しさ、凝ったデザイン、効率の高さも、安全性が確保されてこその話。さらに新型コロナウイルス感染症の影響と先行きが不透明なため、2021年3月期の業績見通しを避ける自動車メーカーが多い中、先般同期の営業利益が5000億円となりそうだと発表し、財務体質の強さも明らかにしたばかり。

販売台数増を追い求めるだけではなく、リーディングカンパニーとして全方位的なスキのなさを感じさせるとともに、「だからこそ売れているのだ」と、販売台数の多さも納得させる。

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