理想のマンション「何駅」郊外に行けば買えるか 在宅勤務普及で広さに注目、都内4路線を検証

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

価格に影響を与えるのは、新築か中古かだけではない。急行が止まるか、複数路線が利用できるかといった「駅力」も重要な要素だ。

「駅力」によって価格に差が出たのは田園都市線だ。新築でも予算内に収まる駅は複数あるものの、急行停車駅にこだわるなら、渋谷から21駅の長津田まで広げる必要がある。逆に普通列車しか止まらない駅でも構わないのであれば、都心からさほど離れずにマンションを買うことができる。

新築には広い住戸がない

今回はJR山手線から延びるJR中央・総武線と私鉄数路線を検証した。結果としては、新築にこだわると現在住んでいる場所よりも都心から離れざるをえない。他方で、駅力にこだわらず、中古も選択肢に入れれば、新築検討時よりもむしろ都心に近い場所でもマンションが買える。今回は築9~11年のマンションを対象に集計したが、築年数がより古いマンションであれば、さらに都心に近づくことも可能だ。

そもそも、現在分譲されている新築マンションには80㎡以上の住戸自体が存在しないこともある。前述のとおり、新築価格が上昇する一方で、購入検討者の予算は伸びていない。するとデベロッパーとしては、住戸の面積を削ることで販売価格の総額を抑えることになる。総額が大きくなる80㎡の住戸は予算に収まる買い手が限定されるため、デベロッパーとしては供給に慎重になる。

次ページ広い住戸にはプレミアムも
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事