経済再開で「感染増えた場所」「減った場所」の差

コロナ疲れで日常生活に一気に戻るリスク

アリゾナ州のキャラ・クリスト保健局長はこう話す。「感染を止めることはできないだろう。それに私たちも生活を止めるわけにはいかない」。

フロリダ州では、過去7日間のうち1日の新規感染が1000人を超えなかった日は1日しかない。州の大部分は5月4日に経済再開が始まったが、南フロリダでは今も厳しい行動規制が敷かれている。マイアミのビーチは10日に再開されたばかりだ。ロン・デサンティス州知事(共和党)は、感染者数が増えたのは検査が広く実施されるようになったため、としている。

いくつかの点で、フロリダ州の生活は従前と同じ状態に戻りつつあるように見える。ケネディ宇宙センターではスペースXの宇宙船が打ち上げられた。ジャクソンビルは共和党全国大会のイベント誘致に熱を入れていた。オーランドではプロレスの撮影に許可が出され、プロバスケットボールリーグNBAとメジャーリーグサッカーについても近く試合が再開される予定となっている。

経済再開しながら感染者数減っている州も

なかには、もう何週間と経済再開を続けながら新規感染が減ってきている州もある。4月下旬〜5月上旬に再開を始めたペンシルベニア州、インディアナ州、コロラド州には明るい兆しが見えている。

もっとも、再開の影響がすべて目に見えるとは限らない。検査数がほかより少ない州や郡が存在するほか、再開の形も場所によって異なる。さらに再開のあり方には、住民の習慣の違いも関係している。

ただ、公衆衛生の専門家が推奨するように、マスク着用が一般的で人々が社会的距離を保っている場所では、感染拡大が緩やかになる可能性がある。例えば、12万2000人が住むカンザス州ダグラス郡で確認された感染者はわずか82人と、人口に対して極めて低い数字となっている。

大学都市ローレンスを擁するダグラス郡は、州が行動制限を解除した後も事業者向けの規制を継続した。同郡の公衆衛生局長、ダン・パートリッジ氏によると、住民は今もマスクを着用し、互いの距離を保ち続けている。

そのパートリッジ氏はこう語った。「私が懸念しているのは、疲れてきて対策が緩むことだ」。

(執筆:Julie Bosman記者、Mitch Smith記者)

(C)2020 The New York Times News Services

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