現金派が知らない「脱現金派」の意外なメリット

キャッシュレスは「感染症対策」にも役に立つ

たしかに、現金はもちろんのこと、近時は「他者のエコバックに触れたくない」と話す店員がいるように、モノの受け渡しでさえセンシティブになりがちな風潮が高まっている。

「ポイント還元以外の動機づけ」が必要

「Uber Eatsのように、注文してから家に届くまでの間に決済が終わっている――、そういったものが増えてくるのではないか。最近はホテルでも、チェックアウト時にフロントを介さないケースが増えています。また、こういった流れは採用難を解消する問題とも紐づく。今後の日本におけるキャッシュレスは、雇用や感染症対策など外的要因と重なる形で、セルフレジやロボットなども導入しながら加速すると思います」(佐俣さん)

「バラマキにも似た、ポイント還元によるインセンティブには限界がある」とは前述の福田さんの言葉だ。

「還元期間が終われば、お得感が失われるため、元に戻りかねない。今回の『キャッシュレス・ポイント還元事業』は一定の効果があったと思いますが、再び同じようなことをしてまで推進するにも限界があると考えています。“お得感”とは異なる動機づけが必要な局面にある」(福田さん)

奇しくも、コロナがそのブースターになる可能性を秘めているとは。世の中、何が起こるか分からない。

一方で、乱立する〇〇ペイを筆頭に、非現金決済の手段が多すぎるがゆえに、いまだキャッシュレスに対して二の足を踏む人は少なくない。解消への一つの手段が、総務省が経済産業省と連携して普及事業を行う、決済用QRコード・バーコードの統一規格「JPQR」だろう。

次ページ「複数のQRコード」を使い分ける不便が解消される?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
  • インフレが日本を救う
  • コロナ後を生き抜く
  • コロナショック、企業の針路
  • スージー鈴木の「月間エンタメ大賞」
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
文具業界を揺るがす動乱<br>「コクヨvs.プラス」の全真相

昨年末のぺんてる株をめぐる文具2強によるプロキシーファイト(委任状争奪戦)。両社のバトルには、8月に設立したプラスの卸子会社が2年前の計画で一度頓挫していたことにも伏線が。縮小する文具業界再編をめぐる壮絶な主導権争いに迫ります。