妻への小遣い交渉「下手な人」「上手な人」の大差 一番やってはいけないのは「勝ち負け」を争う事
「強引な人に押し切られて要求をのんでしまった」という場合、あなたは「交渉に負けた」と考えているかもしれません。
私も、若いころはそう考えていました。交渉とは、勝つか負けるかであり、勝つために相手をやっつけなければならない、と思い込んでいました。
交渉が決裂したときも「相手が悪いのだ」と思い込んでいました。しかし、そのせいで、いま考えると、たくさんの失敗を経験しました。そうした苦い経験を踏まえ、交渉について学び、考えてきた中で、まったく違う思想に行きつきました。それは「交渉は勝ち負けではない」ということです。
交渉における「勝ち負け」とは何か?
たとえば、システム開発の金額交渉で、システム開発会社側が、1000万円を提案し、発注側は800万円が予算だと主張していたとします。ここで、交渉の結果、950万円で妥結したとします。
では、この場合、システム開発側が交渉で「勝った」と言えるのでしょうか? システム開発会社としては、受注を獲得し、その結果、会社として利益を上げることを目的としています。そのために金額交渉をするわけです。
しかし、相手の発注側は、システム開発会社の利益があろうが、なかろうが、それに何の利害関係も持っていません。発注側は、自社のことにしか興味がないのです。
そのような関係で、どうなったら「勝ち」で、どうなったら「負け」になるのか、などという概念は成立するはずもありません。
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