全国で緊急事態宣言が解除され、子どもたちもようやく登校や登園できるようになった。とはいえ、まずは分散登校で週1回2時間からなど限定的。学童保育や保育園、幼稚園なども、相変わらず自粛要請が続いたり、分散保育しているところも少なくない。
長引くコロナ禍で、子どもたちを取り巻く状況はまだまだ不透明かつ不安定だ。
そんな中、この世に誕生して間もない赤ちゃんと、新米パパママたちは、どうしているのだろうか? 各自治体では乳幼児健診の延期や中止が相次ぎ、育児や発育面で相談できる機会も失われ、生後2カ月から始まる予防接種のスケジューリングに頭を悩ませている。
ただでさえ慣れないお世話や生活に、誰も経験したことのない新型コロナウイルスへの対応も加わり、家から出かけることも躊躇しながら、手探りの日々が続いている。
二重の初めてに直面
2月中旬に第1子が生まれた中島樹さん(仮名、31歳)は、3月頭から育休を取っている。
「僕は大阪、妻は名古屋出身。東京で出産するため、新型コロナがはやる前から育休は取るつもりでいました。おかげで、買い出しなど外に出る用事はすべて僕が対応できているのですが、初めての子育てに、初めてのパンデミックが重なって、”二重の初めて”ばかりで……」
出産の頃はまだ中国ではやっているだけだったので、出産にも立ち会え、1カ月健診も予定どおりに受けられた。乳児は1カ月健診が終わると、やっと少しずつ外気に触れ、外出の機会を増やしていくが、やっと外出できるようになった頃から雲行きが怪しくなり出した。
「桜のキレイな時期に、とそれぞれの両親を呼んでお宮参りを予定していましたが、取りやめました。その直後、0歳児の乳児が新型コロナで重症化したというニュースを見て、乳児が感染すると危ないと。赤ちゃんの顔を見ていると、鼻毛も生えていなくてウイルスがすぐ入りそう。まだ風邪も引いたことがないのに、初めてかかる病気が新型コロナは嫌です」
両家にとって初孫ではあるが、初節句も、お食い初めも、節目のイベントはすべて諦めた。外に出て赤ちゃんに刺激を与えたいが、外出はベランダでの日光浴か、ベビーカーでの散歩くらい。
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