「スカイライン」に乗って感じた自動運転の進化 求められる人と車の「頼り、頼られる間柄」

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2019年7月に大幅マイナーチェンジされた日産自動車のスカイライン。運転支援技術「ProPILOT2.0」が搭載された(筆者撮影)

交通コメンテーターである筆者は、2015年8月から2年半にわたり、ASV(先進安全自動車)に関するCG動画の制作に携わりました。企画立案、動画監修、シナリオ作成、ナレーション原稿のすべてを担当し、現在も制作されたCG動画6本はこちらのサイトで公開されています。

制作当時、今ほど先進安全技術に対する注目度は高くありませんでした。しかし、その有用性から普及率は数年で飛躍的に向上すると予想。公益性の高さからお話をお引き受けした、そんな経緯があります。

衝突軽減ブレーキの装着率が増加

ところで、国土交通省の最新調査によると2018年の1年間に日本で生産された乗用車のうち衝突被害軽減ブレーキ(AEBS/アドバンスド・エマージェンシー・ブレーキング・システム)の装着車は73.6%(大型車/48.2%)にまで増えています。

さらに同期間で見ると、前走車に追従する機能である「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」装着車は53.3%、車線の中央維持をサポートする機能である「LKS(レーン・キープ・サポート)」装着車は26.9%となっており、これらは年を重ねるごとに高まっています。

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ちなみに同調査による2008年の装着車は、衝突被害軽減ブレーキが0.81%、ACCが1.2%、LKSが0.1%とそれぞれ非常に低いものでした。総生産台数は2018年が463万4449台で、2008年が417万8390台であったことからも、この10年で飛躍的に装着車が増えたことがわかります。

2019年12月17日、国土交通省から乗用車の衝突被害軽減ブレーキ国内基準と、義務化の内容が公表されました。ここでの義務化は法制化を意味していますから、義務化の公表は実質的に法律の公布にあたります。

乗用車における衝突被害軽減ブレーキの義務化は、GVW(乗員+車両+積荷の重量合算値)に応じ2014年から段階的に義務化が施行されている商用車(トラック&バス)の衝突被害軽減ブレーキ義務化に続く安全対策です。

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