結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ筆者が、急激に変わっている日本の婚活事情について解説する本連載。婚活市場において、かつてとは違う意味での“家庭的な女性”が、ここ数年は人気となっています。経済が低迷し、「趣味は貯金」と言うような堅実な男性が増えてきたという社会背景に加え、「家庭的な女性」は結婚を強く意識させるという理由もあるようです。
外ではきらびやか、でも実際は倹約家
経済が低迷している今、ブランド品で身を固めているような、いかにもお金がかかりそうな女性は人気がありません。かと言って身なりにあまりだわらない様子で、「仕事はしてません」「ずっと家にいます」という女性は、求められている“家庭的”とは違います。
きちんと働き、外で会っているときは一見きらびやかに見えるけれども、実は、お金はあまり使わず、家事が得意でちょっと所帯じみている。そんなギャップが男性にとっては新鮮に感じられるようです。女性はつい「インスタ映え」を狙って派手な日常を演出したくなりますが、婚活の観点からいえばそれは逆効果です。
「家事が得意な人」は、実は、男女ともに人気です。仕事で忙しい女性が増えており、1人暮らしだと毎日帰宅後に夕食を作るのは大変。帰りに同僚と一緒に食べてきたり、お弁当を買ってきたりすることがどうしても多くなります。
それは1人暮らしの男性も同じ。しかし、男性は自分と同じ生活では“女性”を意識しづらい。別に凝った料理でなくていいんです。簡単なものをサッと作るだけで、「自分の生活とは違う」「結婚するとこんなふうに生活が変わるんだ」と認識できる。それでプロポーズするというわけです。
だから、お見合い後のデートについて、女性にはいつもこうアドバイスしています。「外で会うだけではなかなか進展しない。3回目には、食器や鍋を持って相手男性の家に入り込んで来なさい」。
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