日経平均299円高、「戻り売りが厚い価格」とは? 新型コロナショック後の「戻り高値」を更新
[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均株価は続伸した。前日の米国株式市場が、新型コロナウイルス向けワクチン開発を材料に堅調となったことを受けて、主力の輸出関連株を中心に幅広く物色され、コロナショック後の立ち会い時間中の高値2万0534円88銭を更新した。ただ、戻り売りに対する警戒感から徐々に上値が重くなり、後半は方向性が感じられず、高値圏でのもみあいに終始した。
18日の米国株市場では、ダウが3.85%高、ナスダック総合が2.44%高、S&P総合500が3.15%高となった。米モデルナが、開発を進めている新型コロナウイルス向けのワクチンについて初期段階の小規模治験で有望な結果を示したと発表したことが好感された。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が追加の新型コロナ対策を巡る発言をしたことも追い風となった。
これを受けて、日本株も上伸してスタート。原油価格が上昇、さらに、外為市場でドル/円が落ち着いて動いたことや、時間外取引で米株先物が小じっかりで推移したこともプラス要因になった。
日経平均は戻り高値を更新し、上昇期待を膨らませたものの「2万0500円を超えてくると戻り売りが厚くなる。後半は方向性を欠く動きとなり伸び悩んだ」(国内証券)との声が聞かれる。
TOPIXも続伸。東証33業種では、鉄鋼、保険業、海運業など32業種が上昇したが、情報・通信業のみ値下がりした。東証1部の売買代金は、2兆5408億9600万円だった。
個別では、トヨタ自動車<7203.T>など主力輸出関連株が総じて堅調となったほか、東京エレクトロン<8035.T>も高い。前日に急落した、ゆうちょ銀行<7182.T>は反発。日本製鉄<5401.T>など景気敏感株の一角も買われたが、ソフトバンクグループ<9984.T>は安い。
東証1部の騰落数は、値上がり1678銘柄に対し、値下がりが426銘柄、変わらずが66銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20433.45+299.72
寄り付き 20469.52
安値/高値 20433.45─20659.46
TOPIX<.TOPX>
終値 1486.05 +26.76
寄り付き 1480.63
安値/高値 1479.83─1491.09
東証出来高(万株) 158951
東証売買代金(億円) 25408.96
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