ネットで話題、JR九州「感動動画」の誕生秘話 旅に出たくなるが「ステイホーム」も伝わる

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楽曲は2011年に都内から福岡市内に移住した「iima」の2人が書き下ろし曲「SOMEDAY」を提供した。

作中曲「SOMEDAY」の作詞作曲、歌唱している「iima」 ボーカルの永山マキさん(左)とギターのイシイタカユキさん(右)東京と福岡を拠点に活動する(写真:iima提供)

「時間のないスケジュールだったので既成の楽曲からの提供という案もあったのですが、これは書き下ろすべきだとすぐに感じました」とボーカルの永山マキさんはピアノに向かった。

東日本大震災が起きたときに福岡に住む知人がすぐに一報をくれ、福岡に一時的に来ないかと誘ってくれたことが今も忘れられない。「電話で明日なら何時、あさってなら何時に迎えに行けると具体的に説明してくれて、本当に私たちのことを心配してくれているのがものすごく伝わった。九州のみなさんはいつも優しくて、苦しいときに何度も助けてもらいました」。

完成した歌詞には不安を正直に言葉にしつつも、これから生まれる日々を進んでいくような物語がつづられている。「東日本大震災を受けて、明日が当たり前にくるものではないことを感じた。毎日とは同じ繰り返しではなく、1日1日が尊いと感じます。だから歌詞ではSunday、Mondayと名前をつけて、区切りを意識しています」

ギターのイシイタカユキさんは「新型ウイルスによって亡くなられた方もいらっしゃるし、元通りにはならないかもしれないけど、新しいことにもチャレンジできる時でもあるかもしれない。前向きに新しい日常を積み重ねていくことも大切」とこの曲に願いを込めた。

この「SOMEDAY」には「iima」の2人だけでなく、日頃から音楽でつながっている仲間たちもそれぞれのパートで参加している。同じスタジオに集まることが今はかなわないので、楽曲を送り、それぞれの音を重ねてもらって完成した。時間がない中、音楽の輪で「SOMEDAY」は完成。2人は「みんながふと口ずさんで笑顔になってくれたら」と笑っていた。

映像面のサポートも

動画の中で「ゆふいんの森」号の走行カットや風景のカットなどが入っているが、撮り下ろしがなかなかできない状況の中、映像面からサポートした人もいる。九州の鉄道をレンズを通して見つめ続ける写真家の福島啓和さんだ。

自身も九州出身で鉄道への知識はもちろんのこと、長年広告の制作現場にも関わってきた経験を生かし、JR九州のあらゆる広告物の制作に関わってきた。山田さんとの付き合いも長い。

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