コロナ禍で見えぬプロスポーツの「出口戦略」

欧州では再開の動きだが、日本は依然不透明

・プロ野球 3月に開幕を延期し、政府の動きを見ながら開幕日の設定を延期し続けて、今回の緊急事態宣言延長で7月開幕が取りざたされている。GW明けに12球団の代表者会議を行い、日程を協議する。
・Jリーグ 2月に開幕したが、第1節を終えてから中止が続く。5月末の第16節(J1)までの中止を決定。6月再開については未定。
・大相撲 3月の春場所は無観客で開催したが、緊急事態宣言を受けて5月の夏場所、7月の名古屋場所は日程を後倒しにした。緊急事態宣言延長により、5月24日初日予定だった夏場所は中止。7月19日初日予定の名古屋場所を両国国技館に変更し、無観客での開催を目指す。

中止するよりも「再開」の方が難しい

今回のような見えない敵との戦いはこれまで経験したことがなかったが、天災や戦争などを含めて、スポーツのイベントは「中止」をする決断よりも、一度中止したものを「開始」する決断の方が、長引くほど難しい。

プロゴルフの場合、上記3つのようなプロスポーツと違って、試合ごとに主催者が違い、協会は試合に選手を派遣し、まとめている(主管)組織でもあるので、さらに「開始」が難しくなる。どの大会から始めたらいいかの判断が難しいからだ。

・男子ツアー 1月のアジアンツアーとの共催のシンガポールオープンで開幕したが、4月からの国内は開幕戦から中止。6月いっぱいの試合までの中止・延期を決定。
・女子ツアー 3月の開幕戦ダイキンオーキッドで無観客試合を目指したが直前で中止した後、五月雨式に順次大会中止を発表。現在6月第1週の第14戦までの中止が決まっている。
・シニアツアー 4月の開幕戦でギャラリーを含めて感染防止対策をしたうえで開催を目指したが、緊急事態宣言を受けて中止を決定。無観客試合も検討されたが、現在が6月いっぱいの試合まで中止・延期を決定。(いずれも5月6日時点)

ゴルフがプロ野球、Jリーグ、大相撲と全く違うのは、3つのプロスポーツの選手、力士は年俸、給料制であるのに対し、ゴルフは試合での成績による「賞金」の収入で成り立っている点だ。また、選手個々に契約しているスポンサー契約も、広告塔の役割をしているので出場試合数で金額が変わってくることもある。

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