韓国が高3と小学1、2年生を優先登校させる事情

問われる公平性、11月の大学入試日程も考慮

韓国・ソウルでオンライン授業を行う教師(写真:ロイター/Heo Ran)

韓国の学校では5月13日から、まずは高校3年生と小学1~2年生、幼稚園生が登校を始めることになった。これは、大学入試へのスケジュールと低学年の子どもを持つ親などの事情を考慮した苦肉の策でもある。

4月30日の釈迦誕生日、5月5日のこどもの日を含めた韓国の長期連休期間を踏まえると、5月13日は新型コロナウイルスの潜伏期である14日間を経過しておらず、登校を再開すると新型コロナウイルスが再び拡散しかねないとの不安が高まっている。

児童の年齢が低ければ低いほど、学校内の衛生規則などを守ることは厳しいという問題も指摘されている。

大学入試に合わせて高校を早期再開

韓国教育省は5月4日、「幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校の登校方針」を発表。「本格的な登校と授業開始は5月連休後、少なくとも14日間を経過した後の時点が適切だと防疫当局と合意した。高校3年生は進路・進学準備などを考慮し、5月5日の祝日から7日が経過した時点から登校が可能だと判断した」と述べた。

教育省が教員22万人と保護者2000人を対象にした調査では、適切な登校時期として「家庭や学校などで実施しうる、衛生面での規則を守る方向に転換した後、1週間以内から2週間後まで」を挙げた教員が57.1%、67.7%の保護者もそう回答した。

高校3年生の登校再開の翌日となる5月14日には、ソウル首都圏・京畿(キョンギ)道教育庁が主管する全国連合学力評価(4月学力評価)が高校3年生を対象に行われる。

ゴールデンウィークが終わる5月5日以降、2週間は新型コロナウイルスの再拡散を注視すべきだというのが教育省の当初の立場だった。しかし、高校3年生の登校を13日にしたのは、11月から始まる大学入試日程のためだ。

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