ディズニー発ニコニコ経由で「作品」を売る ディズニーとニコニコが組むと、こうなった(1)

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――『モンスターズ・ユニバーシティ』を、デジタルコピーで視聴している人の割合は?

塚越 会員サイトに登録されているお客様が購入者の10%強。その中で、デジタルコピーで、映画本編を持ち歩いてご覧になっている人たちが6割。つまり、まだ6%ぐらいです。ただ、このうち初めてデジタルコピーをした人は9割に上ります。

川上 かなり多いんじゃないですか。僕の予想よりも全然多いです。

塚越 僕らはもっと増やしたいんですよ。

川上 十分な数字ですよね。(『モンスターズ・ユニバーシティ』の場合、メインは)もともと買うのは、ブルーレイとかDVDです。ネットの場合、主な目的で訪れているユーザーを別のものへ誘導しようとすると、成功してもだいたい10%。僕らの着メロサイトにおける着ボイスなんかがそうですね。10%はなかなかいかないし、成功の目安ですよね。

塚越 成功と言ってもらえて、ありがたい。

――塚越さんとしてはもっと上げたい?

塚越 もっと上げたい。楽しんでもらう人をもっと増やしたい。僕らからすると、もっと映像に接してほしい。

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――こういう取り組みはディズニーとドワンゴ以外にも広がっていきそうですか。

塚越 どうだろう。それは会社ごとの考え方だから。フォーマットごとに売ったほうが商売として儲かるんじゃないかと考える会社もあるかもしれない。僕らディズニーが特殊なのは、やっぱりブランドや世界観があること。ほかのスタジオは単品で作品を売っているから、違うかもしれないですね。

川上 だんだんそれも変わってくるんじゃないでしょうか。

塚越 うん。そう思いますけどね。技術的なところもね。大変ですよ。川上さん、実は相談なんだけど、もっと簡単にユーザーが登録するようにできないかな。やっぱり初心者が入ってくるにはハードルがあるんですよ、番号入力とか。

――仕組みとしてはおもしろいけど、ITリテラシーに自信のない人にはハードルが高いかもしれないですね。

塚越 もっと楽に初心者でも(登録できるように)。

川上 そうですね。では、カメラでやりたいですね。

塚越 ああ、そうですね。

川上 番号入力じゃなくて。たとえば認証システムをディズニーさんで作ってもらって、うちのほうで読み込むという。

塚越 とかね。こういう話が出来てしまうわけですよ。そうすると、消費者が便利にそれを編成したり、楽しんでもらったりする環境が作れる。これは今までなかなかできなかった。

(4月7日配信の第2回に続く)

武政 秀明
たけまさ ひであき / Hideaki Takemasa

1998年関西大学総合情報学部卒。国産大手自動車系ディーラーのセールスマン、新聞記者を経て、2005年東洋経済新報社に入社。2010年4月から東洋経済オンライン編集部。東洋経済オンライン副編集長を経て、2018年12月から東洋経済オンライン編集長。2020年5月、過去最高となる月間3億0457万PVを記録。2020年10月から2023年3月まで東洋経済オンライン編集部長。趣味はランニング。フルマラソンのベストタイムは2時間49分11秒(2012年勝田全国マラソン)。

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