殺気立つ英語圏の人がアジア人に浴びせる罵声

「あぶない英語」が放たれたらとにかく逃げよ

それはCDC(Centers for Disease Control and Preventionの略)です。アメリカ保健福祉省に属する疾病予防センターです。ここの情報は正確、かつ包括的で非常に役立ちます。特にこんな状況ですとデマも飛び交いますが、CDCを見ていればそんな心配は無用です。CDCはSaving Lives、 Protecting Peopleを商標登録しているくらいですから、目的がはっきりしています。

そのCDCのウェブサイトには、コロナ対策だけではなく、ロックダウンされた場合のストレス対処法、ホームケアの方法、そして差別に関することまで、誰にでもわかりやすい表現で包括的に書かれています。アプリもありますので皆さんもぜひ目を通してみてください。

さて、CDCは差別を受けているかもしれない人として、アジア人、旅行者、医療関係者を挙げています。どのような差別を受けるかについても列挙されているのですが、多くの日本人にとって、Physical violence(暴力)と書かれているのは少し驚きかもしれません。私の知人に"Go back to the corona country!" と罵声を浴びせられた人がいますが、これは驚くことではありません。

なぜなら、海外で暮らしたことがある人ならわかりますが、アジア人への差別はよくあることだからです。場所によっては、中指を立てられたり、いきなり耳元で罵声を浴びせられたり、唾を吐きかけられることは珍しいことではありません。ニューヨーク州の状況は日本で報じられているよりも悲惨な状況ですから、人々が殺気立つのも無理はありません。

大手メディアから流れる海外のニュースは、取捨選択されています。為政者に配慮した、都合のいいものが多く流れてきます。ですから、自分で情報を取りに行く必要があります。現状を知り、身を守るため、新型コロナウイルスで交わされる「あぶない英語」を理解しましょう。

表現としては、xenophobia(xeno=外国人, phobia=恐怖):外国人嫌い、racism:人種差別、racist attack:人種差別の暴行、physical assault:暴行、bigot:偏見を持つ偏屈な人、harassment:いやがらせ、fear:恐れ、spit:唾を吐く、などです。

コロナウイルスの感染拡大により、世界各地で黄色人種への差別がさらに激しくなりました。わが国でも、#ChineseDontComeToJapanがツイッターのトレンド入りしました。中国共産党は言わずもがなですが、日本政府も適切な情報開示と水際対策を取らなかったことがこんなことにつながったのだと思います。

世界にはアメリカに同調し、中国(政府)に対し訴訟も辞さない構えの国があります。ここで注意してほしいのは、政府と一般市民を同一視する人が多いことです。政府は国民の代表と言われたらそうかもしれませんが、そう単純な話でないのは、みなさんご存じのはず。また、政府の不手際で一般市民が大きなダメージを受けるのは、どこの国でも同じです。

Chinese virusと言っていたトランプ大統領も、最終的には It is very important that we totally protect our Asian American community".(わが国のアジア系アメリカ人コミュニティーをしっかりと保護することはとても重要である)と述べています。

トランプ大統領のすごいところは、改めるべきところは改め、ダメなものにははっきりとNOを突きつけるところです。中国寄りのスタンスだったWHOを非難し、拠出金を出さないとも言っています。

この英語を聞いたら、その場から離れろ

USA TODAYでは"They looked at me and think I'm some kind of virus"(彼ら[アメリカ人]は私をじっと見て、私がなんらかのウイルスであるかのように思っています)と見出しをうって、ウイルス扱いされたアジア系アメリカ人が差別を受けた例を掲載しています。

CNNは "What's spreading faster than coronavirus in the US?(アメリカでコロナウイルスよりも急速に広がっているものは何か?)と見出しをうって、その答えがracismと述べています。

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