中国半導体「ギガデバイス」がDRAMに参入の狙い

第三者割当増資に認可、外資の牙城にも挑む

ギガデバイスは外資系半導体メーカーが牛耳るDRAM市場に殴り込みをかける(写真はイメージ)

上海証券取引所に上場するファブレス半導体メーカーの兆易創新科技(ギガデバイス・セミコンダクター)は、4月7日、同社の第三者割当増資の申請を中国証券監督管理委員会が認可したと発表した。この増資で最大43億2400万元(約666億円)を調達し、主に半導体メモリーのDRAMの開発・生産に投じる計画だ。

ギガデバイスが3月に開示した増資の目論見書によれば、調達する資金のうち33億2400万元(約512億円)をDRAMの研究開発および生産技術開発に充てる。投資ファンドや証券会社など最大35の投資家に新株を割り当てる予定だが、新規発行数は既存の発行済株式数の20%を超えず、支配株主にも変更はない。

同社はこれまでフラッシュメモリーの開発・生産に注力しつつ、DRAMへの参入機会をうかがっていた。汎用の半導体メモリーはデータの一時記憶に使うDRAMと、データの長期保存に使うNAND型フラッシュメモリーの2種類が需要の大部分を占める。中国は長年どちらも輸入に依存してきたが、近年は国産メーカーがDRAMやフラッシュメモリーに挑戦する動きが増えている。

2021年のテスト出荷と量産開始を目指す

DRAM市場では韓国のサムスン電子、SKハイニックス、アメリカのマイクロン・テクノロジーの大手3社が世界シェアの90%以上を握る。これら3社は半導体の微細加工技術で世界最先端を走り、回路線幅が10nm(ナノメートル)台前半の量産技術をすでに確立している。

本記事は「財新」の提供記事です

これに対し、ギガデバイスは当初は10nm台後半の加工技術でDRAMに参入する。高性能サーバーなど一部の製品を除けば、最先端技術のDRAMを求める需要はそれほど大きくないからだ。セットトップボックス、ルーター、カーエレクトロニクスなどの分野では、現在も1~2世代前の加工技術で生産された(安価な)DRAMが主流。すぐに世代交代することはないとギガデバイスは予想している。

同社は2020年中にDRAMの設計と試作を完了し、2021年のテスト出荷と量産開始を目指す。さらに2022年から2025年にかけて派生製品の研究開発と量産化を進める計画だ。

(財新記者:何書静)
※原文は4月7日配信

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