経済活動の緩やかな回復や気温の上昇、生鮮野菜や果物の供給増などの要素により、2020年3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月より低い上昇率となった。一方、生産者物価指数(PPI)は原油などコモディティ相場の下落や産業需要の低迷を受け、前年同期比の下落幅がさらに拡大した。
中国国家統計局が4月10日に発表した3月のCPIは前年同月比4.3%上昇。前月の2月と比べると0.9ポイント低下した。食料とエネルギーを除いたコアCPIの上昇率は、前月より0.2ポイント高い1.2%だった。
高騰が続く豚肉は1年前の2倍以上に
消費者物価への影響が大きい生鮮食品は前年同月比18.3%上昇。CPI全体を約3.7%引き上げた。なかでも豚肉は116.4%上昇と、1年前より上昇幅は18.8ポイント下がったものの、依然高騰が続いている(訳注:中国では2018年からのアフリカ豚コレラの流行で養豚業が打撃を受け、豚肉価格が大幅に値上がりした)。野菜や果物は供給増加で下落に転じ、野菜は0.1%、果物は6.1%それぞれ低下した。
非食品の上昇率は0.7%と、前年同月より0.2ポイント下がった。項目別では交通・通信が3.8%、教育・娯楽が2.5%と比較的高い上昇率を示し、医療保健は2.2%と横ばいだった。
3月のPPIは前年同月比1.5%低下し、下落幅を1.1ポイント拡げた。産業資材は2.4%低下して下落幅が1.4ポイント拡大。生活物資は1.2%上がったものの、上昇幅は0.2ポイント縮小した。需給バランスの悪化による原油、鉄鋼、非鉄金属など国際商品相場の低迷が、PPI反転の重しになっている。
(財新記者:張娯)
※原文は4月10日配信
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