婚活の限界--白河桃子の「誤解された婚活」・婚活ブームを検証する 第2回(全4回)

●「いい結婚でないと、割に合わない」

 こうした婚活の限界を超えるためには、女性が働ける環境の整備が必須となる。

 そうすれば、夫婦2人合わせての世帯年収で生活できるので、結婚できる層が厚くなるはずだ。婚活支援と同時に、大阪などの会社で働く母親が利用しやすいよう、夜8時まで預かってくれる駅前保育所などを充実させることが必要ではないか?

 婚活と女性の就業継続支援を同時に行うことで「限界」を超えることができないだろうか。これは奈良県にとどまらず、日本全国にもいえることだ。

 男性の中にも、家族を持つことを経済的に「メリットがない」「経済的に重い」と感じる30代が増えている。結婚情報サービスなどのアンケートを見ると、7割の男性が女性にも結婚後も働いてほしいと思っている。

 働く女性は、現在の生活のレベルを落とす結婚に魅力を感じない。となれば、女性がフルタイムで働き続けながら、結婚、出産をしていく「平成型男女共同参画結婚モデル」しかありえないのだ。

 そんなことを思っていたら、2009年11月27日付の日本経済新聞に「結婚促進こそ少子化対策の要--神戸大学准教授宇南山卓氏」という記事があった。宇南山卓氏は、経済学の立場から「少子化の進行を要因分解すると、結婚の減少が最大の原因である」とし、未婚のほうがメリットがあるとする非婚者の存在を指摘する。

 簡単に言うと、「いい結婚でないと割に合わない」とする人が多いということだろう。

 取材をしていても男女ともに「幸福な結婚でないと、する気はない」とする人が多く、「幸福な結婚」とは、彼らにとって「生活水準を落とさない結婚」という意味合いも強いのだ(それだけがすべてでないが、ほかの要素についてはまた後ほど触れたい)。

●結婚は「生活必需品」から「嗜好品」へ

 団塊世代と違って、1980年代ぐらいから結婚は「生活必需品」ではなく、選べる「嗜好品」になっている(とくに女性にとって)。

 しかし、その「よりよい結婚」を求めているうちに、多くの婚活男女が「なし崩し非婚」となる可能性は大いにある。

 宇南山卓氏は、「結婚促進には、未婚者も含めた「潜在的な保育需要」に応じた保育所整備」と「企業内保育所」の整備が「必須である」としている。

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