鬼滅の刃が「日本中で愛されまくる」4つの理由 「劇場版公開」の今年こそさらなる飛躍に注目
『鬼滅の刃』というタイトルのマンガを知っているだろうか。『週刊少年ジャンプ』で連載する大正時代を舞台にしたアクションアドベンチャーで、人を喰う「鬼」と、それに対する鬼殺隊の戦いを描く。主人公の少年・竈門炭治郎(かまど・たんじろう)は鬼に変わった妹・禰豆子(ねずこ)を人間に戻す方法を得るため、鬼と戦い続けるというストーリーだ。
作者の吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)は、2014年にマンガ家デビュー。2016年に開始した『鬼滅の刃』が連載デビュー作という若手である。
単行本は『ワンピース』超え
本作がいま出版業界で一大旋風を巻き起こしている。とにかく単行本の売上が凄まじい。2019年のオリコン年間コミックランキングによれば、『鬼滅の刃』の発行部数は1205.8万部、2位『ONE PIECE』の1080万部を上回り第1位に輝く。
売り上げは2019年4月のテレビアニメ放送開始以降、急激に伸びた。テレビ放送前の3月の段階で累計発行部数は450万部。テレビアニメ終了間際の9月には1200万部、2020年2月には4000万部を突破した。
この数字さえ、実際の人気からは控えめと言える。昨年秋から年明けにかけ、全国書店で『鬼滅の刃』の品不足が深刻化、棚が空になる現象も起きていたからだ。商品が充分であればもっと売れていただろう。
なぜ『鬼滅の刃』は、大きな人気を集めたのか? そして面白さの秘密はどこにあり、どんな層に刺さっているのか? ヒットの理由を①アニメ化効果、②全年齢型コンテンツ、③のめり込みやすい設定、④枯渇感の4パートに分けて考えてみたい。
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