鬼滅の刃が「日本中で愛されまくる」4つの理由 「劇場版公開」の今年こそさらなる飛躍に注目

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★ヒットの理由1:アニメ化効果

マンガのアニメ化が、単行本の売上げを大きく伸ばすとよく言われる。それはこれまでも『進撃の巨人』などで見られた。それでも『鬼滅の刃』の放送前からの累計発行部数の伸びは、一年足らずで10倍近くと群を抜く。

週刊少年ジャンプで少年を主人公に据えた『鬼滅の刃』は、マンガの王道のように見える。しかし連載開始当初から成功していたかといえば必ずしもそうではない。

ジャンプの並み居るマンガのなかでは、むしろ人気は控えめなほうだった。絵の描き込みが緻密で、メインキャラクターも容赦なく死んでいくストーリーは、必ずしも万人受けでなかったとの指摘もある。残酷描写もあることを考えれば、むしろファンを選ぶ作品だった。

作品へのハードルを下げたのが、テレビアニメだ。劇内でキャラクターたちは、動きに躍動感がでるようマンガ版よりもシンプルに描かれている。

アニメは人気制作会社が担当

「Fate」シリーズや『空の境界』などで人気のアニメスタジオ・ufotableのアニメーション制作への起用もヒットに貢献した。クオリティーの高い作画や背景、丁寧な人間ドラマ描写が魅力のアニメをきっかけに、原作の魅力に気づき、ハマったファンも多いだろう。

ufotableの起用は、関係者が早い段階から『鬼滅の刃』のポテンシャルに期待を寄せていたことが伺える。予想外のヒットと思われがちな本作だが、むしろアニメ化以前から入念な準備があり、もくろみ以上のヒットを生んだと言ったほうが正確だろう。

★ヒットの理由2:全年齢型コンテンツ

ヒットの拡大は、「厚いファン層」も理由にある。読者層のボリュームのひとつが、小学生との指摘は多い。紙単行本の大ヒットは、電子コミックの決済手段を持たない子どもたちが支えているという話もある。

ヤングアダルト層(13〜19歳)の女性の間でも支持が高い。気弱なのにいざとなると強さを発揮する炭治郎の同期・我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)や、クールだけど空気を読めない兄弟子・冨岡義勇(とみおか・ぎゆう)など、多彩なキャラクターが人気だ。さらにヤングアダルト層の男性やそれ以上の世代の男女など幅広い層から支持されている。

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