にわかテレワーカー170万人が抱く意外な憂鬱 コロナ対策で急に始めた職場が直面する難題

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高田さんの打開策は、なんと雑談でした。「ウェブ会議やチャットツールを活用したコミュニケーションは、目的を意識した会話になりがちです。直線的なコミュニケーションというか。でも職場で物理的に人が集まっている場合は、何げない雑談・息抜き話をしてたなぁ、と違いに気づいたんです。あとミーティングするほどではない相談も生まれやすいとか」

一見するとムダに思えるようなたわいもない会話→相手を知り、自分を理解してもらいやすくなる→メンバーのモチベーションが高まり、チームの結束力につながる。リアルな職場では、こうした目的なきコミュニケーションが「心理的安全性」の担保に一役買います。

高田さんによると、チャットツールはもちろんのこと、ウェブ会議システムにおいてもチャット機能が雑談を促すのに役立つそうです。「仕事の話やプライベートの話を問わず、少し緩めのあらゆる雑談をタイムラインでやり取りするだけで、心理的安全性が驚くほど高まります」と高田さんは話してくれました。

テキストコミュニケーションの落とし穴

チャットがコミュニケーションの中心になると、当たり前ながらそこで交わされるやり取りもテキストベースになってしまいます。実は、同じように言葉のやり取りをしても、文字は音声以上に攻撃的な印象を与えやすいという特徴があります。

一方、オフィスでの雑談は「話し言葉=音声」で認識し、相手の表情や身ぶり、手ぶりなどで心理的な状態もなんとなく推し量れて、円滑なコミュニケーションが取れます。

つまり、テキストによるコミュニケーションには注意を払わなければならない「落とし穴」がいくつか存在するわけです。ここでギスギスしてしまったら緩めの雑談などできるわけがありません。

また同じテキストコミュニケーションにしても、チャットとメールでは勝手が違います。宛先や挨拶に始まり、かしこまった文章を書き、文末には自分の名前を署名として入れる、そんなビジネスメールのようなチャットだと、まったくリラックスできる感じがしません。まずはビジネスチャットのテキストに慣れることです。

そこで、テレワーク経験者への取材から、チャットでのテキストコミュニケーションを円滑にするヒントを集めてみました。参考にしていただきたいコミュニケーションを、いくつかお伝えしましょう。

まずは最も初歩的なものから。先述のように基本的なテキスト自体は無機質です。直接会って話をする場合は、表情や身ぶり手ぶりも含めてフォローしてくれますが、そういった感情が伝わりにくいため残念なスレ違いが起きやすくなります。

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