電子書籍端末は不要、iPhoneで十分だ アップルのフィル・シラー上級副社長に聞く

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 そうした中、現状ではビスタを使っているユーザーよりその一つ前のOS「XP」を使っているユーザーがまだまだ多い。XPから7にジャンプするためには、ハードの買い替えを考えざるをえなくなる。同じ買い替えるのであれば7にするか、それともマックにするか、という選択肢が生まれる。すべての基本的なソリューションが最初から組み込まれているマックを選ぶユーザーが増えるのは自然な流れ。まさに追い風だ。

--OSに依存しないアプリが増加する中で、米国では社員向けにマックを選択できるようにした大企業もある。

マイクロソフトは、会社の中でまずウィンドウズパソコンを使わせ、同じものを家庭内にも広げていく、という戦略だった。逆に、アップルは企業ではなく個々の消費者のニーズにフォーカスする戦略だった。

しかし、最近のトレンドでは、個々の消費者にマックを楽しんでもらった結果、ユーザーが「使いやすいし効率もいいのに、会社ではなぜマックが使えないのか」と要求する現象が起きている。ウィンドウズパソコンを見渡してもそれほど革新的ではない商品ばかり。もう我慢できなくなったのでしょう。マック単独だけでなく、アイフォーンと組み合わせた形で選択肢を提供する企業も増えており、この動きがますます加速していくと思う。

--アイフォーンにハード式のキーボードがあれば企業での採用はもっと増えると思うが。

確かに、(画面の中に表れるタッチ式の)ソフトキーボードには最初の10分ほどは戸惑うかもしれない。しかし、10分使えば、すぐに便利なことがわかる。ですから、アップルとしてハード式キーボードを用意することはありません。ただしインターフェースは公開しているので、サードパーティが外付けのキーボードを販売することは可能だ。

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