「10年後に稼げない人」と稼げる人の決定的な差 AI、ロボット化でも生き残れる仕事の条件

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なかでも、左側のエリアを駆逐して生産性を高めていくAIに詳しいエンジニア職は、今後数十年にわたってグローバルで売り手市場を維持する、“最強の勝ち組職業”となる。そこそこの動機(やりたいこと)と能力(できること、向き不向き)の合致は必要であるが、ほぼ全業界において応用範囲が広い、やりがいある仕事といえる。(289ページより)

駆逐される側の仕事が消えて賃金が下がり、駆逐する側の仕事が増えて賃金が上がるのは世の常。そうでなくとも、日本は超高齢化と低成長&低賃金で追い詰められている。ゆえに産業構造を高付加価値なものにモデルチェンジしていくしか選択肢がないわけだ。

就職、転職を考えるすべての世代へ

そこで、もしITに関心があり、AI関連の技術者を目指せるなら、早い時期にそのモデルチェンジの推進役となるのが最も近道だということ。ITエンジニアは世界的に転職先があるため、そこからキャリアを、より興味分野へと振っていけばいいのだ。

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こうした主張からも推測できるとおり、この章では20~30代の“進み方”を提案している。しかし冒頭でも触れたとおり、これらは必ずしも特定の世代だけに当てはまる話ではない。

それどころか、超高齢化、グローバル化が進む状況であるからこそ、すべてのビジネスパーソンにとって有効なものだとも考えられるのではないだろうか。同じような方向性を容認できるのであれば、年齢に関係なく可能性を伸ばせる時代だからである。

つまりは、あくまで自分の考え方の問題。そういう意味においては、就職や転職を意識する人はもちろんのこと、これからの仕事の在り方を再検証し、“本当に進むべき道”を改めて確認したいという意思のある方すべてに刺さる1冊だと言える。

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