選抜メンバーに負けず劣らずキラキラしているJ.Y. Parkの姿は「頑張っているおじさん」として同世代も応援したくなるはず。筆者もその1人です。
極めつけは番組で発せられる名言の数々。「やりたくないことも毎日コツコツやればやりたいことが一生できる」といった演歌の世界のような名言が並びます。
「人の見えないところを見えるようにすることが芸術です」(#1)「パフォーマンスをする前よりその人をもっと好きになったら成功です」(#7)といった言葉の裏は努力一徹にあふれまくっています。
日本でかつてブームだった「ASAYAN」型
オーディション番組はかつて日本でも人気を博していました。ニジプロのようなプロデューサー主導型は90年代に日曜夜9時の時間帯に放送されていたテレ東の『ASAYAN』(92年スタートの『浅草橋ヤング洋品店』のリニューアル版)を思い出す40代は多いでしょう。
小室哲哉やつんく♂のプロデュースによって、鈴木亜美やモーニング娘。、CHEMISTRYなどヒットメーカーを誕生させていました。モー娘。追加メンバーの一般公募オーディションには日本全国各地からアイドルを夢見る1万人以上が集まったと言われています。「つんく♂のお眼鏡にかなう子はいったい誰だ」と、そんな視点でも楽しめた番組でした。
オーディション番組は世界的には2000年代から今でも継続的に人気のジャンルです。ステージに臨む参加者と、パフォーマンス力の高い審査員、それをオーディエンスが取り囲む構図が多く、アメリカ発の『American Idol 』やイギリス発『X Factor』、オランダ発『The Voice』といった世界ヒット番組があります。各国版が作られていることも特徴にあります。中国では『Voice』の中国版のヒットからオーディション番組ブームを作り出してもいます。
歌番組作りが得意の韓国でもこれまでオーディション番組が大量に放出されています。ヒットしたら類似コンテンツを次々と作り、その中から新たな攻め方や次のヒットを生み出す手法もまさに韓国スタイル。Nizi Project、PRODUCE 101、G-EGGに共通する日韓合同型も今後増えていくでしょう。両国がタッグを組んで生み出したアーティストが世界を席巻するのも夢ではないのかも。
新型コロナウイルスの影響で今は不穏な空気も流れていますが、国境を越えた若者の夢と、それを支える大人のビジネスチャンスが再び開かれていくことを願います。
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