「歩くパワースポット」になれた43歳男の幸福論

SHOCK EYE「大切なものって意外と少ない」

「彼らのために自分の生き方や気持ちを変えられるかどうかの岐路。芯となる部分だけは残して、あとは柔軟に対応しなければならない。僕は意外とそれが得意でした。誰かのために自分が大切にしていたものを置いていくことに対して、抵抗がなかったんです。だって本当に大切なものって意外と少ないじゃないですか。だから意地はっても仕方ないなって」。

30代に入って2人の子どもができたことも、考え方に大きな変化をもたらした要因だった。

「子ども中心の生活に、一気に変わりましたね。生活スタイルや考え方を貫く格好よさもあると思うけど、僕は大切にしたいもののために自分の価値観を修正していこう、というタイプでした」。

子どもは教師のような存在

「子供中心の生活」とはどのようなものなのだろうか。SHOCK EYEさんにとって、子供は教師のような存在だという。

「子どもと一緒にゲームをしたり漫画を読んだり、常に話題をシェアできることがいちばんの喜びなんです。休日の使い方、聴く音楽1つとっても子どもが喜び、一緒に楽しめるものを選びたい。昔は全然興味のなかった世界をたくさん教えてもらえるので、子どもの世界で遊ぶほうが刺激的なんですよね。だって彼らには目の前が僕らよりはるかに輝いて見えているから。それを全力で守りたいし、自分も取り戻したいなと思います」。

子どもに「教える」のではなく「教わる」。その言葉選びがなんともSHOCK EYEさんらしい。

子どもと常に話題をシェアできることがいちばんの喜び(写真:OCEANS)

「湘南乃風を組むときにレゲエなんて絶対うまくいかないとか、そんなのいつまでやってんだ、格好悪いって散々笑われた。レゲエミュージックをかけた途端、音楽止めろってクラブのオーナーに言われたり、たくさんの人に『不正解だ』って突きつけられました。でも僕の中では『正解』だったから突き通せたんです。僕は子どもにも彼らなりの『正解』を見つけてほしいし、それをいちばん近くで一緒に体感したい」。

蚊帳の外から伝えるのではなく、生の言葉を届けて響かせたい。そのためにもまずは一緒に試してみる。それはSHOCK EYEさんのアーティストとしての思いにも似ていた。年齢を重ね、人生観にも変化を迎えるなかで、40代に入って「歩くパワースポット」として注目を浴びたことについては、どう思っているのだろう。

「最初はびっくりしたけど、そう言ってくれる人を後悔させないような自分になろうと思って生きています。大事なのは成功のためのノウハウやスキルよりも、日々を大切に思う心の軸。自分がどんな人間として人生を終わらせたいか、を考えると、自然と行動も気持ちも上向きであり続けられると思うんですよね」。

湘南乃風、SHOCK EYEとしてかっこよくありたい。そう語る姿は、パワースポットと呼ばれるのも納得の輝きを放っていた。

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