AI活用で成功する職場、失敗する職場の「差」

AI活用で企業・個人の競争優位を築けるか

AI活用のなかでも「機械学習」というテーマは、企業の問題解決や個人のキャリアにどんなメリットをもたらすのでしょうか(写真:metamorworks/iStock)  
ここ数年、AI活用、とくに機械学習の活用によって、新しいビジネス上の課題・難題の解決を図る動きが活発に行われてきた。
しかし、機械学習のプロフェッショナルはまだまだ多くはない。エンジニアもプランナーも不足している。だからこそ、すでに多くのプロフェッショナルがいる「英語力」などのビジネススキルと比べても、今から始めれば企業・個人のキャリアの差別化要因にできる領域なのではないだろうか。
株式会社アイデミーの石川聡彦氏の『投資対効果を最大化する AI導入7つのルール』をもとに、早く着手することによる「企業としてのコスパのよさ」「個人のキャリアとしてのコスパのよさ」の2つを見ていく。

「AIを活用してみたい」「AIに仕事を奪われないようにキャリアアップしたい」といった声をよく聞きます。ここ数年のAIブームを受けて、企業としても、個人としても、世間のAIへの関心が高まっていると感じております。

一方で、AIという言葉はさまざまな意味と概念・期待が詰め込まれた「スーツケースワード」などと言われています。人によって定義がバラバラで、それぞれの人が持つ認識にブレが生じやすいものなのです。

AIという広大なテーマのなかに「機械学習」という研究領域・分野があります。機械学習は、一般的にML(Machine Learning)という呼ばれ方もされています。ここでは、AIのなかでもとくに注目されている機械学習という技術を使った企業の問題解決(ビジネス導入)や、機械学習と個人のキャリアについて考えていきます。

機械学習を使うにはデータが必要だが…

機械学習を一言で定義すると、「データからルールを自動的に獲得する技術」と言えるでしょう。この「自動的に」は「あるデータと別のデータの関連性を人間が定義しなくていい」ということです。

例えば、kgとポンドの関係は、1kg=2.2046ポンドです。こうした関係性を機械学習で見つけるとすると、Aさんの体重は約60kgであり、約132ポンドでもあるといったデータの集合を与えるだけで、求めたい関係性に近いルールを見つけることができるでしょう。そして、この時獲得したルールを機械学習モデルと呼びます。

2020年現在では、数千万円単位の高額な投資が必要な機械学習のコスパをより高めるには、機械学習モデルに投入するインプットデータを「使えるデータ」にしておく必要があります。

次ページ「うちにはデータが膨大にある」とはいっても…
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