スマホで「在宅業務」を進めるのに役立つアプリ スキャナーがなくても書類をPDFにして送付

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意外に見落としがちなのが、Apple IDを通じた異なるデバイス間での連係機能だ。チームでの共同作業というわけではないが、自宅のMacで作業途中だったことを出先のiPhoneで引き継ぐといったことができる。

在宅勤務中の間でも、たまに出社しなければいけないといったとき、作業途中のまま出かけてしまったなんてことは今後、出てくるのではないだろうか。筆者の場合、書きかけのメールや調べ物をしている途中だったウェブページを、出先のiPhoneで確認したいときに利用している。

勤務先の企業がビジネス用のオンラインビデオチャットサービスを導入していないなら、グループFaceTimeは有益な機能だ。

FaceTimeは、話者同士の接続を仲介するものの、通信そのものはサーバーなどを介さず、端末間の暗号通信のみで行われる。このため、複数の話者が参加するビデオ会議でも安全に行えるというのがアップルの主張だ。

Officeのモバイル版とオンライン版を活用しよう

マイクロソフトOfficeはOffice 365のライセンスを持っていなくとも、モバイル版は利用可能だ。またパソコン上であっても、機能は限定されるもののウェブブラウザ版を使ってOneDrive経由でオンライン版のOfficeを使った共同作業には参加できる。

何が何でもOfficeを使わねば……という気持ちを捨ててオンライン版やモバイル向けのOfficeを使ってみると、閲覧やちょっとした修正には充分なことも多い。筆者自身、出先でモバイルOfficeを使って作業をすることもある。

オフィスと在宅、あるいはカフェでの勤務で、筆者が最も“違う”と感じてるのは、仕事に集中する環境にあるかどうかだ。

同じ空間にいるすべての人が“仕事に向かっている”のであれば仕事に集中できても、家族とともにいると、なかなか集中できないなんてこともあるだろう。慣れない中ではなおさらだ。

わざわざ出費するかどうかは個人の判断だが、筆者にとってはノイズキャンセル機能を持つヘッドフォンやイヤホンは、仕事を効率的に進めるうえでの必須ツールになっている。ソニーのWH-1000XM3、WF-1000XM3、アップルAirPods Proなどをこの機に試してみてはいかがだろう。

また本来の使い方ではないが、スマートフォンの通知を一定時間帯にオフにする機能(iOSの場合は“おやすみモード”)の活用を勧めたい。本来はプライベートな時間帯に仕事関連の通知オフにして、睡眠を妨げないようにするためのものだが、筆者は集中して仕事をしたい時間帯に設定し、連絡を絶って記事を書くようにしている。お試しあれ。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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