自己肯定感のある人の「運を掴む力」が高い理由 自分で考えて自分で選ぶから開くサードドア
アレックスは、大学の寮のベッドに寝ころんで「本当のところ、僕はどう生きたいんだ?」と悩んだ末に、「成功者にインタビューすることが正解だ」と考えて行動を起こします。
私の場合は「朝早く起きて活動することが人生をよくすることだ」と考えて、朝活の委員会のようなものを作り、名刺を刷ってがむしゃらにいろんな人に会いに行くということを始めました。どういう活動メリットがあるのかわからなかったけど、夢を語っている人じゃなくて、何かを成し遂げた大学生になりたかったんです。
大学に通ってバイトして、という毎日の中で「本当にこれでいいのかな? 自分はなにをしているんだろう?」という思いがとても強かったんです。私は大学在学中に「ミス成蹊」に選ばれて、テレビの学生レポーターになるなど活動はしていました。
ただ、「ミス〇〇」のような肩書は、客観的には「ああ、そういうのになりたくってなった人ね」と思われて終わってしまう要素でしかありません。それが怖かった。
アレックスも、メンターのエリオット・ビズノーから「インタビューして本を書いても、それはお前のキャリアにはならない」と言われるシーンがあります。それと似ていて、私はミスに選ばれて頭にティアラを載せられた瞬間から「で、どうするの?」と自分自身への問いかけが始まりました。
がむしゃらに走ることこそ、意味がある
アレックスは、エリオットにいろんな経営者仲間たちを紹介されたり、朝食会に出たりするようになりますが、その際に役立つのが、テレビのクイズ番組に出場して優勝賞品を獲得し、それを売って得たお金を活動の軍資金にしているというエピソードです。
これは私にもよくわかります。私は「ミス成蹊である」ということを、話のきっかけに役立てていた時期がありました。初対面の人に「ミス成蹊だけど、こういう企画を考えてなにかやろうとしているんだって」と、「〜だけど」の掛け合わせにより意外性を持つことで、インパクトを与えて振り返ってもらうことができたのです。
そうしてご縁をいただいて、活動範囲を広げていきました。誰に会っても全力で話して、「自分はこう思います!」といつもストレートにぶつけていて、暑苦しい人間だったと思います。
アレックスのように、チャンスがあるとすぐに翌日の飛行機のチケットをとって出かけて行くというようなことも何度もしました。とにかく走りまくって止まらないことで、変わってゆけるんじゃないかと。
まさに、『サードドア』のなかでチー・ルーが言っていた「運がバスみたいに来る」と思ってやっていたんです。もう、すべてがチャンスに見えていました。でも、そうやっていろんな人に会いに行っても、実際、自分が何をしたいのかと言うと、明確にはわかっていませんでした。
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