無人コンビニが中国では不人気に終わった理由 運営会社は毎月8000万円の赤字を垂れ流し
壁には注意書きが貼られていたが、ユーモア混じりでちょっと面白い。
「商品以外のものは、一切持ち出さないでください。満足感以外は残さないでくださいね」
「ペット持ち込み禁止。ペットは芝生の上で遊ばせましょう」
「シール(ICタグ)を破らないでください。身分証も傷つきますよ」
「外に出る際はしばらくお待ちください。検査用センサーが商品との名残を惜しんでいます」
「店内で飲食できません。当店の商品は外で食べたほうが、おいしく召し上がれます」
店内の商品には、すべて名刺あるいは千円札程度の大きさの白いシールが貼られており、これがICタグのようだ。自販機に使われていたものよりサイズが大きく、商品パッケージの正面が隠れてしまっているものもある。
商品を品定めしていたら、展示場のスタッフらしき男性が入店し、ペットボトルのお茶を3本買っていった。
無人コンビニの使い心地について聞くと「便利ですよ。このへんはお店がないので」とのこと。慣れた様子でレジ台に商品を置き、スマホで支払いを済ませて出て行った。
学級委員長に怒られているような気分
私はミネラルウォーターとウェットティッシュを選び、レジ台に向かった。レジには「商品識別区」と書かれた30センチ四方ほどのスペースと、モニターが設置されていた。「商品はきれいに並べてください」「5点以上の商品は、分けてお会計してください」とここでも注意書き。几帳面な学級委員長に怒られているみたいだ。
商品を置くと、すぐ横のモニター画面が切り替わり、商品名と金額、QRコードが表示された。商品をレジ台から外すと、モニターは即座に元の待機画面に戻る。試しに、ボトル入りガムを8点載せてみたが、きちんとすべて識別した。整然と並んでいれば、かなり正確に識別するようだ。
画面のQRコードをウィーチャットのカメラで読み込み支払いボタンをクリックすると、モニターに「支払い済み」と表示された。商品を持って出口に向かうと「出口付近のセンサーに商品を近づけてください」と書いてある。
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