あのベンツが「立ち食いそば屋」とコラボのなぜ メルセデス日本社長が明かすブランド戦略

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Minatoya 3で提供される肉そば(記者撮影)
2月の平日12時半。世の中は新型肺炎で自粛ムードの中にもかかわらず、六本木の立ち食いそば屋「Minatoya 3」の店内は、サラリーマン風の男性や、男女5人組の客などでにぎわっている。
このそば屋は2019年2月まで虎ノ門で「港屋」の屋号で営業し、ラー油と肉を組み合わせたつけ汁につけて食べる肉そばを目当てに、日本一行列ができる立ち食いそば屋として有名だった(大手町の2号店、港屋2は現在も営業)。
その港屋が六本木に出店したのは同年12月のこと。場所はドイツの高級外車、メルセデス・ベンツのショールーム「Mercedes me Tokyo」の敷地内だ。メルセデス・ベンツ日本が口説き、出店に至った。高級外車のインポーターがなぜ立ち食いそば屋を招いたのか。社長の上野金太郎氏に聞いた。

集客の起爆剤として思いついた

――なぜ港屋さんを?

もともとショールームの2階とショールームに隣接する建物で洋食レストランを営業していた。EQハウスというEV発信の場所を2019年3月に作ったら、隣接する建物が、外から見えにくく奥まってしまって、お客さんがやや減っていた。

そこで集客の起爆剤として思いついたのが、繁盛店として有名だった港屋さん。私自身大ファンだけれど、お店はいつも行列ができていてなかなか食べられない。

社長の菊地(剛志)さんとは知り合いで、本物へのこだわりなど共感できる部分が多かった。ぜひ出店してほしいとこちらから昨年の11月にお声がけした。やるならどちらかがどちらかの知名度に頼るんじゃなくて、お互いシナジーがある関係じゃないと。 

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